2022.04.09
# 政治政策

西部邁の最大の親友だった東大生が84歳になっても「中核派」議長を務めているワケ

対談 清水丈夫×田原総一朗(後篇)
田原 総一朗 プロフィール

ラジオ体操が一番の健康法

田原 世の中はみんな「中核派は極めて危険な暴力集団だ」と大宣伝してきました。労働者たちから信頼を得るためにはどうすればいい? そこがあなたの一番の仕事だと思う。

清水 そのために地下活動をやめて、こうして公然化したわけです。これから本当の大衆運動を巻き起こしていきますよ。

田原 ほとんどの人間が途中でねじ曲がるわけですよ。その点、あなたは途中で一度もねじ曲がっていない。

清水 そこだけが取り柄ですから。

清水氏 Photo by Shinya Nishizaki清水氏 Photo by Shinya Nishizaki

田原 なんであなたはねじ曲がらなかったんですか。

清水 このようにしか生きようがなかったからですよ。幸いなことに、僕と同年代の同志は日本中にいます。高齢化は悪いことのように言われますが、良い面もあるわけです。若い時代に正義感に燃えて、全力を挙げて60年安保や70年安保、沖縄で闘った。高揚した大闘争に参加した経験がある60代、70代、80代はいっぱいいます。彼らは今も元気でピンピン活動する力があるわけです。

新聞の「声」欄を読んでいると、10人のうち5人くらいは必ず政府や内閣に対する鋭い批判を書いていますでしょう。70代、80代に限っては、十中八九がかなり強固な反政府じゃないですか。

自民党内閣がやることに対して反対する人たちが100万人単位どころか、1000万単位で存在する。我々はそういう人たちに囲まれて運動をやっているのです。60年安保も70年安保も問題にならないような、圧倒的で大規模な大衆運動を大爆発させたい。それができれば、革命はそんなに遠くないと思っています。

 

田原 それにしても、このような立派なビル(前進社)を中核派がもっているのはすごい。感心しました。シンパがたくさんいてカンパが集まらなければ、これだけの建物はもてませんよ。清水さんは前進社に住んでいるんですか。

前進社の食堂 Photo by Shinya Nishizaki前進社の食堂 Photo by Shinya Nishizaki

清水 そうです。2020年7月からここで暮らすようになりました。

田原 ブントで戦っていた20代のころと比べて、さすがに体力の衰えを感じていると思います。老いについては自覚されていますか。

清水 さすがに80を過ぎてから、だいぶ体力が弱ってきました。健康には相当注意してがんばってきたつもりですが、しょうがないですね。

田原 生涯現役で革命運動に取り組むことが、清水さんにとっての一番の健康法ですよ。

清水 健康法をほかに一つ挙げれば、ラジオ体操をやっています。ラジオ体操はすごく効きますよ。田原さんもやってください。

田原 東大で学生運動をやっていたころの清水さんは、革命はもっと早く成就すると信じていたはずです。その清水さんが今や84歳になられた。革命家として80代まで現役で活動する人生になったのは、まったくの想定外でしたか。

清水 もっと早く運動が爆発すると思っていました。大変な闘いですから、長い時間がかかるのは当然だと今は思っています。

田原 もしかすると、清水さんが生きている間に革命は成就しないかもわかりません。

清水 今の情勢を見ていると、意外とわかりませんよ。僕が90歳まで生きられたら、革命の始まりと言えるものが起こる可能性はあると思っています。そう願ってがんばりますよ。(2022年3月13日、前進社本部で収録)

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