プーチンと「その愛人」も同じ運命を辿るのか…かつて独裁者はこうして惨殺された
「平穏無事な最期」はありえないロシア軍によるウクライナでの大虐殺が次々と明らかになった。これに対しゼレンスキー大統領は「集団虐殺だ」と告発。現在、プーチンは国際社会から戦争犯罪人と呼ばれている。
この暴走のウラで、ロシアの新興財閥、軍や警察、さらには諜報機関の幹部たちがプーチンに手のひらを返しを始める可能性を前編記事『ここにきて、ロシアで「プーチンおろし」が始まった…「20兆円超の資産」も没収の可能性』で明らかにした。
側近の幹部たちがすべて敵に回れば、かつての独裁者のような運命を辿るかもしれない…。プーチンは、国民が食料不足に喘ぐ一方で、恐怖政治を敷いたルーマニアのチャウシェスク元大統領の末路を自分に重ね恐れているのではと専門家は指摘する。
一族で富と権力を独占し、スイスの銀行には560億円相当の金塊を預けていたというチャウシェスク。その壮絶な末路を明かそう。
100発以上撃たれて惨死
だが、専横の限りは突然幕を閉じる。'89年12月に反政府デモが発生すると、軍部も決起するルーマニア革命が勃発。わずか1週間で政権は倒れた。
チャウシェスク夫妻は逮捕され、6万人の集団虐殺と1400億円の不正蓄財により、すぐさま死刑判決が下る。兵士が後ろ手に縛ろうとすると、チャウシェスクは、
「私には自由に行動する権利がある」
と抵抗。さらに妻・エレナはこう喚き立てた。
「恥知らず、私はあなたたちを母のように育てた」

連行された二人には、3人の兵士により、100発以上の銃弾が撃ち込まれた。ただし、顔は狙いから外され、遺体の映像は即日、国営テレビで放送された。処刑前にエレナはこう叫んでいる。
「殺すなら、二人一緒に殺しなさい。一緒よ!」
最後に叶えられたのは、この願いだけだった。
エレナが最後に夫に話しかけた言葉は語り継がれている。
「私たちは殺されるの?私たちのルーマニアで?」
夫妻は自分たちが残酷な死を迎える理由を最後まで理解しておらず、24年間にわたって君臨し続けた独裁者の最期は実に惨めなものだった。