主にインスタグラムで「結局怖いのは人間だよね」というテーマで実話をもとにした漫画を描き、56.3万人のフォロワーがいる、ちなきちさんの人気作『僕と帰ってこない妻』。主人公は妻と子を持つ、ごく普通の会社員・倉田和樹。周りからはイクメンでよくできた夫だと評価されていますが、妻の雪穂が家出し帰ってきません。なぜ2人はすれ違ってしまったのか。夫婦関係が変化した、妊娠初期のことを和樹は振り返ります。前編【妊娠してだらしなくなった妻が「家事を手抜きしていた」と、夫が確信した理由とは】から続く、後編記事です。

何を言われても言葉を飲み込んでしまう妻

妻の妊娠、そして退職をきっかけに大黒柱として会社での評価を得ようと奮闘する夫の和樹。嫌いだった上司にも媚びへつらうことで会社での評判を上げていきます。一方で、雪穂はつわりが落ち着いたにも関わらず、ろくに家事もせず寝てばかり。家も散らかっていることが多い状態です。

そんな中、同じく妊娠中の同期・花田さんと偶然社内で会い、元気そうな彼女の様子を見たことで和樹は雪穂が怠けているだけなのだと確信します。そして帰宅し、荒れてる部屋を目の当たりしたことで、ついに和樹は「俺はこんなに外で頑張っているのに…雪穂は怠けているんじゃないか?」と疑問を抱き始めます。

ある日、ついにはイライラが爆発した和樹は、他の妊婦さんはもっと頑張っている、と雪穂を責めてしまうのでした。雪穂もまた負い目を感じていることから何も言えず、言葉を飲み込むのみ。

『僕と帰ってこない妻』#26(後編)より。漫画/ちなきち
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翌日から黙って部屋を綺麗にするようになり「やればできるじゃん」と和樹の機嫌もよくなります。順調に上司から気に入られ有頂天になっている和樹は、雪穂の変化にまったく気付きません。前編のエピソードをインスタに投稿した際には、コメント欄には和樹に対する怒りのコメントが殺到。

「自分勝手すぎる」「部屋ぐらい自分で片付けろ」「妊婦の体調は人それぞれ。誰かと比べても仕方がない」「主婦なら妊婦でも家事をして当たり前、男は外で働くから家事をしない、というその価値観が古すぎる!」などなど…。

そしてだんだんとこじれていく夫婦関係に、「見ていられない」といったコメントも目立つようになってきました。最初は雪穂のためを思って仕事をしていたはずなのに、だんだんと自分のために仕事をするようになっていく和樹。そして明るかった雪穂は暗く表情もなくなっていく…。もっと早く、自分たちの状況を夫婦で話し合うことが出来ていたら、こんな風にはなっていなかったのかもしれません。

それでは続きをご覧ください。

漫画/ちなきち