2022.04.03

「維新は経済的弱者の味方」と考えているのは「政治を知らない人」なのか? 調査から見えた結果

【前編】「「維新の会は『経済的弱者の味方』」…? 有権者の「政党イメージ」を調査して見えた驚きの結果」の記事では、ウェブアンケートを使った政党イメージの調査で、日本維新の会が「経済的弱者の味方」「一般人の感覚に近い」といったイメージを持たれていることを紹介した。

では、どのような人がそうした認識をもっているのだろうか。以下、そうした点についての分析をご紹介する。

 

「無知な人」の誤認?

SNS上では「維新を好意的に捉えているのは、政治に無知なマイルドヤンキーだ」との見解が、実証的根拠なしに、まことしやかに語られている。本当に「維新は経済的弱者の味方」と認識している人は、政治に詳しくないために、そのような「誤認」をしているのだろうか。逆に、より政治に関心をもって、政治のニュースに多く接して、政治の知識を増やせば、「維新は経済的弱者の味方」との認識はなくなるのだろうか。

この点を確かめるべく、つぎに「維新は経済的弱者の味方」認識をもつことと政治関心や政治知識との関係を調べてみた。具体的には、「維新は経済的弱者の味方」認識を従属変数として「二項ロジスティック回帰分析」という分析を行った。

独立変数(=「維新は経済的弱者の味方」という認識に影響を与える変数)には、「選挙のあるなしに関係なく、いつも政治のできごとに注意を払っている」「わたしは普段から政治のニュースに積極的に接している」の回答(5点尺度)から測った政治関心の変数、および政治に関する基礎知識を問うた4つのクイズ設問*4の正答数で測った政治知識量の変数を投入した。

「統制変数」には、政党支持、性別、年齢、最終学歴、世帯収入、職業、大阪府在住ダミーを投入した。要するに、これらの変数が「維新は経済的弱者の味方」という認識に与える影響を排除したうえで、政治関心や政治ニュースの影響を調べた、ということである。

回帰分析の結果、「わたしは普段から政治のニュースに積極的に接している」の回答がポジティブな人ほど、「維新は経済的弱者の味方」認識をもつ可能性がより高いことが判明した。

図3は回帰分析の推定結果から、政治ニュースへの接触度合いの変化が「維新は経済的弱者の味方」と回答する確率にどのような影響を与えるかをシミュレーションしたものである。

エラーバーは95%信頼区間
その他の変数は平均値を投入した推定結果
図3 政治ニュース接触度合いと「維新は経済的弱者の味方」認識の関係

その他の条件がすべて平均的で等しいと仮定した場合、政治ニュースへの接触度合いが最も低い人が「維新は経済的弱者の味方」と回答する確率は5.5%であるのに対し、政治ニュースへの接触度合いが最も高い人が「維新は経済的弱者の味方」と回答する確率は15.3%となる。つまり、政治ニュースへ接触すればするほど、より「維新は経済的弱者の味方」と捉えるようになる関係性がこの分析結果からはうかがえるのである*5

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