日本人は「世界一アタマが老化している」…中野信子と和田秀樹が警鐘を鳴らすワケ
「大人になってからの学び」が大事「頭のよさ」と「頭の若さ」
和田 日本人の平均年齢(平均寿命ではない)は48.36歳で、なんと世界一(2019年データ)。その意味で、これからの日本人の「頭のよさ」について考えるときに避けて通れないのが高齢化です。
いくつになっても頭がいい状態を維持する、つまり、「頭が若い」とか「頭を老けさせない」ことがすごく大事だと思います。要するに、「歳をとっても若い」と言われる人を目指すことが大事。
「知的な人」としてテレビコメンテーターに引っ張りだこの社会学者・古市憲寿さんにしても、メディアアーティストの落合陽一さんにしても、頭がいいことはもちろんとして、なにより思考が柔軟で、すごく「頭が若い」感じがするじゃないですか。
中野 ええ。

いくつになっても「面白い」と言われたい
和田 僕自身は61歳になる“ジジイ”だから余計に感じるんですよね。
やっぱり、人が誰かの話を聞こうとしたときに、頭の固いおじさんではなくて、頭が若くて話の面白いおじさんを選ぶでしょう? 説教くさい話をするわけでも、知識をひけらかすわけでもなく、「でも、この人の話って面白いな」と感じる人を。
だから僕も、70歳になっても、80歳になっても、「和田秀樹って、ほかの人と違う、面白いことを言ってるじゃん!」と思われたい。
この10年くらい、自分が歳をとってきたことを自覚するようになったので、とりわけそういう願望が強くあります。
そして、「すごく頭がいい」プラス「脳の老化予防」を実現するための鍵は前頭葉が握っている、と考えているんです。