2022.04.07

PTA参加者の「男女の偏り」を引き起こしている「そもそもの要因」

「平日昼間に強制参加」というハードル

圧倒的に女性が多いPTAの現状

PTAに関する問題提起を行う本連載。今回は、長い間、PTA活動の担い手が圧倒的に女性に偏ってきたという話を起点に、それがPTAの組織体質にどのような影響を与え、課題を生じさせてきたかという切り口で考えてみたい。

PTA活動の担い手が女性に偏っている、とひとくちに言っても、全国の小中学校のPTA会長の約85%が男性(令和2年度)といった内閣府の資料はよく紹介される一方で、本部役員に限らず、ヒラの委員などまで含めた「実働レベル」での男女比について、全国的に調査した公式なデータというものを筆者は寡聞にして知らない。おそらく、そこまで詳細な調査結果は存在しないのではないだろうか。

しかし、PTAに少しでも関わったことのある方なら、「実質的な参加者の圧倒的多数が女性」という認識に異論を唱える人はいないはずだ。それくらい揺るぎない事実である。

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あえて卑近な例で申し上げるなら、筆者自身は過去のPTA活動の中で、市内他校のPTA広報紙を眺める機会があった。そこに載っていた各校の役員・委員紹介の記事の記憶をたどると、おそらく男性比率はせいぜい1割、いやもっと少ないかもしれない。全国的にみても、その傾向は変わらないように思える。

このようなPTAの男女比のことを問題にしたとき必ずと言っていいほど出てくる主張がある。それは「女性(母親)に負担が偏っているのが問題だ」「構成員は女性が多いのに、なぜか会長などの本部役員には男性が多い」という平等・差別の面からの意見だ。

それは事実であり、もっともな主張ではある。ただ、本稿では、誰か(女性・母親)の権利が奪われているという問題提起ではなく、よりよい組織・活動につなげるためにはどうしたらいいかという解決策を中心にして分析を進めたい。

小学校に上がると父親が消える

PTAの男女比の問題について、筆者がまず素朴に疑問を感じるのは、近年、これだけ世の中で男性の育児参加についての理解が進み、「イクメン」は増え、それこそ保育園ではパパの姿をけっこう見たはずなのに、小学校のPTAになったとたんに見えなくなってしまうのはなぜかということだ。筆者の経験上、これには、いくつか仮説が立てられるように思う。

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