2022.04.01
# 中国

上海でもロックダウン…中国に広がる「強権的ロックダウンへの“疲労感”」

ゼロコロナの弊害がここにも…

ついに上海がロックダウン

「ロックダウンはしない」とつい先日まで言い続けていた上海がとうとう、3月28日からの段階的ロックダウンに踏み切った。28日午前5時から市内を流れる黄浦江を境に東側全体をまず封鎖し、全住民のPCR検査を行い、4月1日午前5時に閉鎖の解除を予定している。

続いて、1日午前3時から西側の封鎖を始め、5日午前3時の解除を目指すという。西側のロックダウン開始は東側解除の2時間前とされており、この間上海市は文字通り「全面ロックダウン」されることになる。

ロックダウンで物が不足する上海のスーパー(3月30日)〔PHOTO〕Gettyimages
 

上海市の人口は2019年に行われた国勢調査によると2600万人あまりで、ほぼ東京都の2倍にあたる。単純に比較すれば、東京の人口並みの人数に対してわずか4日間でPCR検査を済ませるというわけだ。

一体どうやったら、そんなことが可能なのか?

実は中国の集団PCR検査はグループ検査法を採用しており、被験者をグループに分けてそれぞれから採取した検査サンプルをまとめて分析を行う。その結果陰性となればシロ。そこでもし陽性反応が確認されれば、そのグループを対象にさらに検査の範囲を狭めて繰り返し、陽性者当人を見つけていくという手段を取る。だから一挙に大人数の検査が可能となる。

2月に人口750万人の香港でも全市民対象の強制PCR検査実施が宣言されたが、当初はこの中国的手法を採用して行うつもりだったと思われる。確かにわずか4日間で1300万人を検査できる自信があれば、「1週間で750万人なんてちょろいちょろい」と思われていたのであろう(実施されればサンプルは深センに送られて分析されることになっていた)が、いかんせん香港は中国と違い、各地区の居住状況を掌握し、全面検査に駆り立てることができる末端政府組織が存在しない。

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