「終身保険1000万円、定期保険2000万円」は62歳の父親には不要? お金のプロから見た結論

ファイナンシャルプランナーである筆者のもとに相談にいらした山本さん(仮名 62歳、嘱託社員)とその奥様(53歳、専業主婦)。二人の娘も無事に成人し一安心のご夫婦ですが、ご主人が定年前に会社で受けたライフプラン研修で「生命保険は子どもが成長するまでにかけるもので、50代に生命保険は不要。会社員の場合、配偶者には遺族年金も出るので問題ない」と言われ、解約を考えているそうです。

もちろん合理的に考えれば一理あるのですが、本当にそうなのでしょうか?

前編『「50代に生命保険は不要」FPのアドバイスを“鵜呑みにしてはいけない”理由』では、山本さんご夫婦が受け取ることになる具体的な年金額を試算しました。そのデータを基に、後編では核心部分の「生命保険の必要性」について考えていきたいと思います。

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山本さんがかけている保険の存在意義

ご主人は、お子さんが生まれた時すでに40歳でしたから、万が一の時でも奥様が不安なく生活ができるようにと、保険は“頑張って”かけてきたそうです。

とはいえ、保険に加入する際は営業の担当者に言われるままで良く分からず契約をしたそうです。あまり考えたくないことではありますが、万が一の家計の様子を具体的に検証してみましょう。

お嬢さんお二人は現在22歳と20歳。お二人とも音楽の道に進まれているので、もう少し経済的な負担は続くとのことです。実際のところ、これまでも給料のほとんどをお子さん方の教育費やレッスン代、海外留学などに費やしており、老後資金としては手を付けずにおいている退職金1,500万円のみです。

山本さんの保険は65歳まで定期部分が2,000万円あります。万が一山本さんが亡くなっても、この保険金があればお子さんが音楽の道をあきらめずに済みそうです。

 

それぞれお子さんが25歳、23歳になった以降は保障がなくなりますが、大学は卒業できているので親の役目はそこまでと考えたいとのお話です。確かに、お子さんのためにと考えると2,000万円の保障は大きすぎると言えますが、この部分は定期保険いわゆる掛け捨てなので、ここだけを解約したとしても経済的なメリットはあまりありません。

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