2022.03.31
# 年金

年金を60歳から「繰り上げ受給」して、老後の生活が「崩壊寸前」な男性の悲劇

細かく試算していたのだが…

平均寿命がどんどん延びている現在、定年延長が議論される一方で、年金受給開始の繰り上げ/繰り下げもしばしば話題に上ります。しかし制度をしっかりと理解したうえで決断しないと、予想外のデメリットに見舞われる可能性も少なくありません。今回は、繰り上げ受給を選択して「年金の落とし穴」にハマってしまった男性の事例を紹介します。

70歳目前、男のため息…

「これで2ヵ月分か、また貯金を崩さないとな…」

銀行の預金通帳を見て、竹田信義さん(仮名・69歳、以下同)は、ため息をつきました。振り込まれていた年金額は、2ヵ月分で約30万円。月に約1万円の介護保険料も、しっかり2万円差し引かれています。

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定年後も嘱託で残っていた会社は、70歳で退職することが決まっています。返済期間を延長した住宅ローンの支払いが毎月5万円もあり、今年の4月からは現役世代の賃金が下がったのに合わせて年金支給額も0.4%減額されるとのこと。月に10万円足らずでは生きていけず、貯金を切り崩さなければ早晩立ち行かなくなってしまいます。

9年前に妻の美江さんに先立たれた竹田さんは、薬科大学5年生の次男・義則さん(25歳)と二人暮らし。長男の信之さん(27歳)は独り立ちして実家を出ているものの、新学期になれば次男の学費約100万円を支払わなければなりません。苦しい現実に直面すると、竹田さんは決まって49歳の若さで亡くなった妻のことを思い出し、胸が熱くなります。

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