2022.03.29
# ビジネス

年度末に「大量に余った有休」を会社は買い取ってくれるのか?32歳会社員が「直談判」した結果

新型コロナの影響でA上さん(32歳・男性、仮名=以下同、企画課勤務)は大好きな外旅行ができず、年度末近くになっても有休を大量に余らせてしまった事例を、前編〈「明日から有休を15日間下さい!」年度末に有休を消化してない32歳会社員の「思い切った行動」〉で紹介した。

A上さんは有休の取得が無理なら買取を望んでいるが、はたしてどのようなケースなら買取は可能なのか? 社会保険労務士の木村政美氏が有休制度についてイチから解説する。

「休日」と「休暇」の違い

労働者と企業が労働契約を結ぶ際には、あらかじめ労働日と休日を定めておく必要がある。

労働日とは働く義務がある日のことで、休日は働く義務がない日のことである。

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休日と似た言葉に「休暇」がある。どちらも労働者が仕事を休めるのだが、その意味が違う。休暇とは労働日に働くことを免除することである。休暇には法律で定めがある法定休暇と会社が独自に定めた法定外休暇(慶弔休暇など)がある。

【年次有給休暇とは?】

年次有給休暇は労働基準法(以下「労基法」という)で定められた休暇で、「年次」とある通り1年ごとに毎年一定の日数が与えられる。世間一般的には「有休」「有給」「年休」と表記されることが多い(ここでは「有休」と表記する)。

また、有休は「有給休暇」であることから休暇を取得した日や時間分の賃金が支払われるが、この計算方法は企業で決めている(就業規則に明記が必要)。

 

【有休を取得できる条件】
有休は企業に雇用されている労働者のうち、以下の条件にあてはまる場合に取得できる。

(1)勤務開始日から6ヶ月間継続勤務していること
(2)全労働日の8割以上出勤していること

ただし、労働者が労働災害や産前・産後休業、育児休業、介護休業をしている期間は出勤したものとみなして出勤率を計算し、会社都合の休業期間(一時帰休など)は、原則として全労働日から除外する。

上記(1)(2)の条件を満たしていれば、正社員はもとよりパート、アルバイト社員でも有休を取得できる。正社員には有休を付与してもパート、アルバイト社員には有休を付与していない企業が多く存在するし、有休が取得可能だとは知らないパート、アルバイト社員も多い。もし有休付与対象のパート、アルバイト社員が有休を申請した場合に拒否すると法律違反になる。

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