コロナ禍で婚姻数は減り続けている。厚生労働省の人口動態統計によると、2020年の婚姻数は約52万組。2019年の約60万組より減少した。そして、2021年の婚姻数は約51万組。2年連続で過去最低を記録する。

出会いの機会が増える今、多くの人が利用しているのが、婚活サービスだ。結婚相談所やマッチングアプリなどで男女が出会う。条件に合致する人に効率的に会える利点はあるが、相手の背景や“人となり”が見えにくいという欠点もある。

キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子も「婚活サービスで出会った夫婦の調査依頼は多いです」と語る。彼女は離婚調査に定評がある「リッツ横浜探偵社」の代表だ。「浮気調査の多くは、離婚を有利に進めるために行うことが多いですが、それが家族の再生につながることもあります」と言う。この連載は、調査だけでなく、調査後の依頼者のケアまで行う山村氏が見た、現代家族の肖像でもある。今回はコロナ禍の婚活だったからこその「婚活後のギャップ」に衝撃を受けた40歳女性の例をお伝えする。

山村佳子
私立探偵、夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定 メンタル心理アドバイザー JADP認定 夫婦カウンセラー。神奈川県横浜市で生まれ育つ。フェリス女学院大学在学中から、探偵の仕事を開始。卒業後は化粧品メーカーなどに勤務。2013年に5年間の修行を経て、リッツ横浜探偵社を設立。豊富な調査とカウンセリングを持つ女性探偵として注目を集める。テレビやWEB連載など様々なメディアで活躍している。
リッツ横浜探偵社:https://ritztantei.com/
-AD-

とにかく医師と結婚したかった

今回の依頼者は、専業主婦の未央子さん(40歳)。現在は医師の妻として、多忙な夫を支えているといいます。
すらりと伸びた手足はスレンダーで、しなやかな筋肉を感じる軽快な身のこなしが印象的。白髪が1本もない長い黒髪をシンプルにまとめ、スッと通った鼻筋と涼しい目元が特徴的な魅力ある女性です。
スタイルを維持する秘訣を聞くと、「結婚前までヨガのインストラクターをしていたんです」と語ります。

Photo by iStock

未央子さんが結婚したのは、1年前。コロナ禍真っ只中に婚活をしたといいます。
「旅行したり、時々恋愛したりして、楽しく生活していたら、気が付けば38歳になっていたんです。周りの友達は結婚しているし、子供も生まれ始めている。そんな中、仕事も休みになり、家でじっとしていたら自分が消えてくような感じがしてしまったんです。そこで、婚活を始めることにしました」

その時に、こだわったのは、結婚相手が医師であること
「父も兄も医師で、母からも“結婚するなら医師以外はダメ”と言われていたところもあります。医師なら年収もそこそこだし、食いっぱぐれない。家族に医師がいると、いろんなメリットがあるんですよ。不調を名医に診てもらえたり、的確なアドバイスをもらえたり。それに、社会的信頼も高い」

それに、友人たちの夫にも見劣りがしないというのも大切でした。
「もちろん、結婚には愛や信頼が大切ですが、アラフォーになるといくら好きだからと言っても、夢を追い続ける人や、極端に収入が低い人は避けたいです。私に収入があればいいですが、そこまでガツガツ働きたくない。私の友人の夫の職業を見ると、大手企業に勤務している人が圧倒的に多い。結婚してお金が自由に使えなくなり、旅行やランチに行けなくなるのはさみしいじゃないですか。まあ、大手企業に勤務している人は、20代のうちに結婚しちゃうけれど、医師は多忙だしアラフォー世代の人もまだ残っていると思い、婚活を始めたのです」