プーチンが「崖っぷち」で、中国・習近平まで追い込まれている理由

バイデン・習近平会談を読み解く

物別れに終わった米中首脳会談

中国はウクライナの戦争で、どう動くのか。それは戦況を左右するだけでなく、戦後の新たな世界秩序作りにも影響を及ぼす。私の見通しを言えば、中国は「ロシアと心中する」方向に傾いている。と同時に、中国がもっとも心配しているのは「台湾問題」だった。

3月18日に開かれたジョー・バイデン米大統領と中国の習近平総書記(国家主席)のオンライン会談は事実上、物別れに終わった。バイデン氏は「中国がロシアに物的支援をすれば、重大な結果を招く」と警告した。

2013年には直接対面している米中首脳[Photo by gettyimages]
 

これに対して、中国外務省が会談直後に発表したプレスリリース(readout)によれば、習氏は「抗争と対立は誰の利益にもならない。平和と安定こそが国際社会が求めるものだ」という原則論で応じた。

中国外務省は翌19日にも2回目の長いリリースを出した。それによれば、習氏は会談で「全面的で無差別な制裁は人々を苦しめる。もしも、さらにエスカレートすれば、世界経済に深刻な危機をもたらすだろう」と西側の制裁を批判した。

中国が2回にわたってリリースを出したのは、なぜか。

中国がアピールしたかったのは、実はウクライナ問題ではなく「台湾問題」だったのだ。言うまでもなく、いま世界の目はウクライナに集中している。そんなときに、台湾問題を持ち出しても、メディアの扱いは小さくなる。そこで、まずはウクライナについて短いリリースを出して、本当に訴えたかった台湾問題を後回しにしたのである。

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