2022.04.10
# 介護

20歳で大学を退学し祖母を介護…自身も「難病の疑い」を告げられたヤングケアラーの過酷な運命

若くして祖父母や、両親の介護を担わざるをえなくなった「ヤングケアラー(若者介護者)」が、近年、社会問題となっている。

今回ご紹介する横江未菜さんも、祖母の介護のために大学を中退。その後、自身も難病を抱えながら介護を続けてきたというヤングケアラーの一人だ。

肉体的にも経済的にも苦しい状況におかれながら続けた彼女の介護生活を、『おばあちゃんは、ぼくが介護します。』の著者、奥村シンゴさんがまとめた。

「もう少し何かできたのでは……」

横江未菜さんは関西在住の31歳で、父親と兄と祖母の4人家族の父子家庭で育ちました。

Photo by iStock

中学生の頃、父方の曾祖母が急に起きて立ち上がった瞬間に転倒。祖母が曾祖母をみることになり、ベッドに寝かしつけ食事介助をしていました。

横江さんは、「親を介護するのはつらくないかな? なぜヘルパーを使わないのだろう」と疑問に思っていたそうです。

横江さんは、曾祖母が食事以外ベッドの上で過ごしていて退屈ではないかと思い、車椅子に乗せて散歩してから「大好きなプリンを食べて。また来るね」と言い帰宅しました。

ところが、横江さんが帰宅後、祖母から「曾祖母がなくなったよ」との連絡。「もう少し何かできたのではないか」と悔いが残りました。

 

祖母の介護のために大学を中退

それからしばらくし、今度は祖母が自宅の玄関で倒れて救急搬送され「脳梗塞」と「認知症」と診断されました。

父と兄は仕事を離職するのが難しく、横江さんが中学生の頃から毎週祖母の家へ遊びに行き仲が良かったのもあり、大学を退学し介護を開始。20歳のときでした。

祖母は、プライドが人一倍高く、「デイサービスやヘルパーは使いたくない」と介護サービスをなかなか利用しませんでした。その影響で横江さんは、祖母と一日中一緒に過ごさなくてはならず、眠ることもままならない毎日……。

「ヘルパーの資格があるとはいえ、祖母が何をしたら毎日楽しく過ごしてくれるのかと考えるようになり、認知症介助士の資格をとりました」

SPONSORED