コロナ禍で注目されたレジャー・キャンプ。“密”を避けられると2020年に多くの人がキャンプ場に押しかけたことはニュースになった。『日本オートキャンプ協会』が発表した『オートキャンプ白書2021―コロナ禍でキャンプ再発見-』によると、コロナ禍以前の2019年までオートキャンプ人口は最高860万人と8年連続右肩上がりで増え続けた。コロナ禍の2020年は610万人まで減っているが、アウトドア業界の活況は報道されている。

「減った」理由はおそらく、『2020ユーキャン新語・流行語大賞』のトップテンにノミネートされた、「ソロキャンプ」人口が増えたことだろう。かつて、家族や仲間たちと行っていたキャンプを一人で行けば、キャンプ人口は減る。

キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんも「コロナ禍で、キャンプ場を舞台にした浮気調査は増えました」と語る。彼女は、離婚調査に定評がある「リッツ横浜探偵社」の代表だ。「浮気調査の多くは、離婚を有利に進めるために行うことが多いですが、それが家族の再生につながることもあります」と言う。この連載は、調査だけでなく、調査後の依頼者のケアまで行う山村氏が見た、現代家族の肖像でもある。2回目は、その「キャンプ場を舞台とした浮気調査」についてお伝えする。

山村佳子
私立探偵、夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定 メンタル心理アドバイザー JADP認定 夫婦カウンセラー。神奈川県横浜市で生まれ育つ。フェリス女学院大学在学中から、探偵の仕事を開始。卒業後は化粧品メーカーなどに勤務。2013年に5年間の修行を経て、リッツ横浜探偵社を設立。豊富な調査とカウンセリングを持つ女性探偵として注目を集める。テレビやWEB連載など様々なメディアで活躍している。
リッツ横浜探偵社:https://ritztantei.com/
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髪を振り乱して駆け込んできた「奥様」

今回の依頼者は、東京・世田谷区在住の専業主婦・佳代子さん(40歳)。10歳年上の夫と結婚12年で、私立小学校に通う5年生と3年生の娘がいます。
朝8時に「今から相談に乗っていただけますか」と連絡があり、10時に私たちのカウンセリングルームにいらっしゃいました。

年齢を感じさせないモデル体型ですが、ショートボブのヘアスタイルはボサボサで乱れている。超高級なバッグをさりげなく持っています。自宅でもそうしているのでしょうか、テーブルの上に無意識に乗せたクルマのカギには、小型車で知られるオシャレなイタリアメーカーのロゴが輝いています。おそらく、いつもはおしゃれでスタイリッシュな奥様なのでしょう。しかし、なりふり構わない感じが伝わってきました。

夫の浮気が発覚した時の妻の反応は大きく2つに別れます。激怒して本人に問い詰めるか、証拠(スクリーンショットなど)を自分に送り、誰にも言わずに抱え込むか。少数派に、「他人に相談する」という人がいます。
ただ、知り合いなどに相談してしまうと、「浮気なんてする男とは離婚しな」と話が盛り上がってしまい、離婚した後に生活に困って後悔してしまうというケースが多々あるのです。

佳代子さんも「怒りと悲しみが爆発したのですが、これの持って行き場は、山村さんしかいないと思いました。コラムを読んでいたので……」とおっしゃいました。

結婚10年の浮気でここまで妻を悲しませるというのは、普段から“いい夫”なのだな……と直感。まずは夫婦のなれそめについて伺いました。

「私は大学を出てから、ある会社(超有名企業)の役員秘書をしていたんです。25歳のときに、役員から“この男が君のことを好きらしい。会ってみる?”と言われて紹介されたのが夫です」