ウクライナ これから起こる2大シナリオと「日本人が知っておくべきこと」

ミサイルまではOKでも戦闘機はNG

今回のロシアによるウクライナ侵攻の本質は、率直にいえば、核保有国が戦争を仕掛けたことにある。当然ながら、核保有五大国が拒否権を持つ国連は機能しない。核保有五大国以外が核保有を禁止している核兵器不拡散条約(NPT)も、例外ばかりが増えて風前の灯火だったが、今回、核保有国が核をちらつかせたので、崩れたともいえるだろう。こうした戦後の国際秩序枠組みが一挙に破壊された今回の暴挙を、どのように抑えるか。世界中の誰もがその解を持ち合わせていない。

Photo by GettyImagesPhoto by GettyImages

核保有国のロシアが核をちらつかせるので、表向きNATOは手を出せない。特に難解なのは、どこがレッドラインかだ。時や場合で代わりうるレッドラインを求めて、NATO(北大西洋条約機構)は手探りの状態だ。

経済制裁はこれまでのところレッドラインを超えていたない。対空ミサイルや対戦車ミサイルの武器供与もこれまでのところレッドライン内だ。

ミサイルの供与までは可能なのに、なぜ戦闘機の供与がまずいのか。対空ミサイルなどの供与は列車やトラックで運び込むため一般物資と同じで「攻撃」にならないが、戦闘機の場合はNATO内の空港基地から飛び立つので「攻撃」になるという。子供じみた説明だ。この延長線で、NATOがウクライナの上空を飛行禁止区域に設定してしまうと、上空を飛行するロシア飛行機をNATOから飛び立った戦闘機が打ち落とすので、ロシアへの「攻撃」になるというナイーブなロジックだ。

 

誰にも妙案はなく、NATO加盟国は互いにレッドラインを探りながら、レッドラインの範囲内でNATOがウクライナに軍事支援しているのが現状だ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら

関連記事