プーチンだけが悪玉か―米国の「幅寄せ、煽り運転」がもたらしたもの

プロパガンダに惑わされていないか

本当はだれの責任か?

3月7日公開、「プーチンは米国を見透かしていた? ウクライナの悲劇はだれの責任か」記事において、ロシアやプーチン氏だけが一方的に悪者にされる報道ばかりが流布することに疑問を呈した。そして、その状況が続いているようである。

by Gettyimages

もちろん「手を出した」国が悪いに決まっているが、「手を出さざるを得ない」状況に追い込まれていたのも事実である。

公平かつ冷静な「背景分析」なくして、「正しい対応」はできない。ウクライナ危機をめぐっては、人類滅亡につながりかねない「核戦争」の危険があるのはもちろん、「ウクライナ侵攻経済制裁―ロシア危機から世界通貨危機へと向かうのか」で述べたように「世界金融・経済の大混乱」につながりかねない要素も多分にある。

したがって、一時の感情に流されずに、冷静かつ公平な対応を行うことが日本の将来にとって重要だと考える。

例えば、「忠臣蔵」という日本人なら誰もが知っている物語がある。この物語は史実をかなり脚色している部分があるが、「(神聖な)殿中で手を出した」浅野内匠頭を一方的に非難する人々は少ないであろう。

むしろ、(史実と違うという意見もあるが)浅野内匠頭を苛め抜いた吉良上野介が悪いと考える人が多いのではないだろうか。

そして、喧嘩両成敗のはずなのに、吉良上野介はお構いなしにもかかわらず、浅野内匠頭の言い分は全く聞かずに即日切腹を命じた五代将軍綱吉の采配に対しては、多くの人々が疑問を感じるだろう。

今回のウクライナ危機が誤解されやすいのは、「(強大な)ロシア対(ぜい弱な)ウクライナ」という構図でとらえられるからである。

 

だが、実際の対決は、「(強大な)NATO対(経済的には小国の)ロシア」である。「ウクライナをNATOに加盟させるぞ」と苛め抜かれたロシアが、吉良上野介の小姓(ゼレンスキー氏率いるウクライナ)に手を出してしまったというのが本当の構図であろう。

もちろん、本来の仇は吉良上野介だが、ロシアがNATOに手を出したら「人類滅亡へとつながる核戦争」が起こる。したがって、だれもそれを望んでいない。

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