2022.03.11

3.11当時、被災地で横行したハラスメント…美談だけでは済まない「語り継がれるべきこと」

明日、災害に巻き込まれたら――3.11からの教訓

2011年3月11日の東日本大震災から11年目を迎える。筆者は震災当時から宮城県仙台市で暮らしているが、震災報道からは、作り込まれたサクセスストーリーや感動のエピソードに、違和感を覚えることもあり、本来、語り継がれるべきことは何か考え続けている。明確な答えには至っていないが、その後も災害は各地で発生しており、3.11の体験から、将来起こりうる災害に活かしてほしいことを述べたいと思う。

[PHOTO]iStock
 

災害発生直後の連絡は相手の状況を考えてから

2011年3月11日、筆者は仙台市で「ワールドオープンハート」という任意団体を立ち上げて1年半が過ぎていた。日本で初めての加害者家族支援団体として相談は全国から寄せられ、活動はようやく軌道に乗った時期だったにもかかわらず…14時46分、仙台市内の自宅にて作業をしていた最中、突然、大きな揺れに襲われた。立っていられないほどの揺れは繰り返し起こり、地面が割れて底に吸い込まれていくような衝撃だった。

発生直後、家族と団体のメンバーから連絡が入り、その瞬間の生存は確認できたものの、交通機関は動かなくなり、まさに津波が街を飲み込んでいた。

電気は止まり、大切な人からの連絡を待つ間、「大変ですね」「無事ですかー?」といった遠方のそれほど親しくない人からの連絡による充電の消費には気を揉んだ。

ひとりで自宅にいる人にとっては連絡は有難いかもしれないが、移動中や帰宅途中の人々は、安全な帰路を探したり、家族と連絡を取ることに必死だった。むやみに遠方からメッセージを送ることで、被災者が最も必要とする情報入手の妨害とならないよう、相手の状況や相手との関係性をよく考えてから発信してほしい。

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