主にインスタグラムで「結局怖いのは人間だよね」というテーマで実話をもとにした漫画を描き、56万人のフォロワーがいる、ちなきちさんの人気作『僕と帰ってこない妻』。主人公は妻と子を持つ、ごく普通の会社員・倉田和樹。周りからはイクメンでよくできた夫だと評価されていますが、妻の雪穂が家出し帰ってきません。なぜ2人はすれ違ってしまったのか。夫婦関係が変化した、妊娠初期のことを和樹は振り返ります。前編【仕事より家事のほうが“圧倒的に簡単”…家事をしない妻に、苛立つ夫が思うこと】から続く、後編記事です。

家事の方がラクという考え

妻の妊娠、そして退職をきっかけに大黒柱として会社での評価を得ようと奮闘し始める夫の和樹。嫌いだった上司にも媚びへつらうことで会社での評判を上げていきます。一方で、雪穂はつわりが落ち着いたにも関わらず、ろくに家事もせず寝てばかり。

仕事で疲れて帰ってきた和樹のご飯も、用意できないことが増えてきました。その日も和樹が帰宅すると雪穂は寝ていて、ご飯も炊けていない状況。「俺は外で頑張っているのに…!」「仕事と家事だったら、家事の方が圧倒的にラクじゃないか」と、雪穂の調子が以前とは違うことに気が付かず、和樹のイライラは募っていくのでした。

『僕と帰ってこない妻』#23(前編)より。漫画/ちなきち
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このエピソードをインスタグラムに投稿した際、コメント欄では「妻が妊娠していることを忘れるなー!」という怒りの意見が殺到しました。そして印象的だったのが、妊娠中に同じようなことを夫に言われたという共感の意見も多かったこと。妊娠の辛さは他人に分かりづらく、家事は「簡単にできるはずのこと」と軽く見られがちなんですよね。だから「家事をしないのは手抜きだ」と思われてしまう。

でも実際、家事は表面に見えない、やらなければいけないことがたくさんあります。この状況に育児が加わった場合、そのキツさはさらに相当なものです。仕事は勤務時間が決まっていますが、妊娠も家事も育児も、定時はありません。ずっと「ON」の状態。さらに妊娠中や育児中は「予測できない事態」が頻繁に起こります。この大変さを理解してもらうには、やはりコミュニケーションをしっかりとり、夫にも当事者意識をもってもらうしかないのだろうなと考えさせられました。

それでは続きをご覧ください。

漫画/ちなきち