ちょっと短めのおみ足にまるいボディ。唯一無二のフォルムを持つ、神戸市立王子動物園のメスのジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」。そのかわいい姿と優雅な所作から、親しみを込めて、“神戸のお嬢様”とも呼ばれています。
愛くるしいタンタンですが、実は現在26歳。人間で言うとおよそ70代という高齢パンダ。そして、中国への返還が決まっています。神戸で最後の時間を過ごす、お嬢様の様子を、動物園の休園日である水曜日にお届けします。

桜とお嬢様
先日、公式ツイッターに、桜とタンタンの写真がアップされていました。タンタンがいる神戸市立王子動物園は、桜の名所でもあります。パンダ館の近くにも桜の木があり、屋外展示場では毎年、お花見をしているようなタンタンに出会うことができました。

いまは心臓疾患のため、温度が安定した屋内展示場で過ごしているタンタン。今年も外で桜を見ることはできるのでしょうか。

「タンタンを外に出すかどうかは、体調や気候を踏まえて検討する予定です」と、飼育員の梅元良次さん。心臓疾患が見つかる以前は、気温26度以下を目安に、外へ出していたそうです。

気候が良い休園日には、屋外展示場へつながる通路で、ひなたぼっこを楽しんでいるというタンタン。「これからも、お天気と体調が良いときは、こういう風に外の空気を感じたり、陽の光を浴びたりしてもらう予定にしています」と、梅元さん。
屋外展示場の入り口は、日光や外気を取り入れられるように、鉄板から格子の扉に変わっています。暖かい日も増えてきましたが、お嬢様も春の足音を感じているのでしょうか。
