2022.03.19

大流行「売らない店」は「百貨店の救世主」になるのか…? プロの「意外な答え」

限界があるが、突破口もある

“売らない店”をキャッチフレーズとしたRaaS(Retail as a Service)型店舗「B8TA」が20年8月に米国から上陸して小売業界の注目を集め、百貨店各社が一斉に同様な“売らない”売場を開設したのも束の間、米国の御本家は今年2月18日に全店を閉鎖した。

もとよりトレンド先行の“怪しいビジネス”と喝破して百貨店各社の浮足だった追従に疑問を投げかけていた流通ストラテジストの小島健輔氏はその事情をこう解説する。

米国のB8TA photo/gettyimages
 

「B8TA」に追従した百貨店業界、RaaS型かOMO型か

「B8TA」が丸井や三菱地所なども出資してジャパン社を設立し、20年8月に新宿マルイ本館と有楽町電気ビルに出店したのがよほどインパクトがあったのか翌21年9月2日、西武百貨店が渋谷店パーキング館1階に”メディア型OMOストア”を謳ってD2Cブランドを集積した700平米規模の「チューズベースSHIBUYA」を開設した。

QRコードから専用サイトにアクセスしてショッピングカートに入れ、売場で精算して持ち帰ることもECで購入して宅配してもらうこともできるから、RaaS型の”売らない店”ではなく店舗にも在庫を抱えて”売る”OMO型だ。

大丸松坂屋百貨店も間髪を入れず10月5日、大丸東京店4階エスカレーターサイドのイベントスペース100平米にD2Cブランドを集積したショールームストア「明日見世(ASUMISE)」を開設したが、こちらは在庫は持たずECに誘導し、ブランドから固定の出店料を取るから「B8TA」と同じRaaS型の”売らない店”だ。

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