2022.03.08

【介護士の実体験】痩せ細った利用者に「大きい服」ばかり買ってしまうある家族、その理由とは

今、自分や身内に介護が必要のない方でも、いつかは介護をする・されることになります。そんな時、何を準備したら良いのでしょうか。多くの人が様々な「見えない不安」を抱えていると思います。

私自身は介護の仕事に就いて10年以上が経過し、これまでに介護士として特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホーム、サービス付き高齢者住宅など、数多くの介護福祉の現場を経験してきました。

実際に介護という仕事をしている身として感じる事の一つに、介護保険や施設選び、費用などについての説明は数多くあるものの、高齢者向けの施設内では実際に何が起きているのか、そこで暮らす人達はどの様な事をしているのか、現場の実態に触れる情報が少ないのでないかと感じています。今回は実際の事例も交えながら「どのように老いや死と向き合っていくべきなのか」について一緒に考えていきたいと思います。

前編でお伝えした通り、高齢者向けの施設に入居しているナガサワさんですが、日中に来ている服のサイズが大きかったため、面会に訪れたご家族に「小さいサイズのものを買って持ってきてください」と頼みましたが…家族から送られてきたのはまたも大きすぎる服だったのです。

※本稿は一部『誰も書かなかった介護現場の実態 現役介護士が直面する現代社会の闇』(彩図社)の内容を再構成してお届けしています。

 

大きいサイズの服の「謎」

面会の際に同席させて頂き、お話を伺った所、ナガサワさんが若くて健康な頃は、今では想像出来ないくらいがっしりとした体格で、着ていた服のサイズも非常に大きい物だったそうです。

写真はイメージ/photo by iStock

ご家族はその頃のイメージがどうしても拭えず、痩せ細った目の前のナガサワさんを認識する事は出来ても、洋服を買う際になると、どうしても大きなサイズを手にとってしまうとの事でした。

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