生理前のイライラや落ち込みが激しくなってきたような……? PMS(月経前症候群)の症状は様々にありますが、FRaUwebで独自にアンケートをとったところ、「イライラしてしまう」「すぐ子どもに怒ってしまう」「いつもより憂鬱な気持ちになりやすい」など、年齢を重ねるにつれてメンタル面でのPMS症状が気になるようになってきた、という声が多く集まりました。若い頃と大人になってからのPMSは違うのか? メンタル面の症状が気になる場合、どのようにコントロールすればいいのか? 神戸市立医療センター中央市民病院女性内科の池田裕美枝医師に、“大人になってからのPMSとの付き合い方”についてお話を伺い、前後編でお届けします。

そもそもPMSってなに?

生理周期によって、体やメンタルの不調は大きく変化するもの。そもそも、生理やPMSはどういった体の仕組みで起こっているものなのでしょうか?

「生理が始まってしばらくすると、卵巣では次の卵胞が育ち始めます。この卵胞でエストロゲンが作られ、大きくなるにともない分泌量が増えていくのです。しばらくして卵胞の皮が破れ卵子が放出されると、黄体ホルモンを分泌し始めます。この黄体ホルモンは、妊娠が成立しなければ減っていきます。そして、それをサインに子宮内膜がはがれる。これが生理です。

エストロゲンは俗に美人ホルモンとも言われていて、コラーゲンを保って肌ツヤを良くしてくれます。また幸せホルモンと言われるセロトニン分泌も増やすので、気持ちも安定しやすくなる他、血管が柔らかくなり血圧が低くなる、骨が強くなるなど、エストロゲンが増えるとまさに良いことづくめの状態になります。

一方黄体ホルモンは、妊娠を助ける作用があります。PMS症状が起こるのは黄体ホルモンが影響していて、この時期(黄体期)は、水分を体内に貯め込むように体が働きかけるため、むくんだり、頭痛になったり、胸が張ったりします。また、腸の蠕動運動の低下などが起こることで便秘になったり、皮脂分泌も増えるため、ニキビができやすくなったりします。

PMS症状は人によって200近くあると言われるほど様々ですが、どれも、正常な周期のために起こることです。『ホルモンバランスが乱れて起こる』と思っている方がいますが、これは誤解です。