今、主に小学生を対象に、少人数でのオンライン・ライブ授業をおこなう新しい教育サービス『スコラボ』が注目を集めている。立ち上げたのは、名門・灘中学校/高等学校(以下・灘校)出身の二人。20代半ばにして強い志を持って、オンライン学習の企業『Mined』を創業した代表取締役の前田智大さんと、COOの趙慶祐さんだ。灘校卒業後はそれぞれ米マサチューセッツ工科大学と東京大学に進んだ。日本の教育の問題点について伺った中編【「灘→MIT、東大コンビ」が起業…彼らが考える日本の教育の問題点とこれから】に続き、後編では海外大で学んだからこそ感じる「日本と海外の学び」の決定的な違いと、大きな変革の波を迎えつつある日本の大学入試制度に向けてやっておくべきことなどを伺った。

日本と海外の“教育”の圧倒的な違い

アメリカの大学で学んだ前田さんは、「完全に個人的な主観が入っているという前提で」と断りを入れつつ、「学生に主体性があるか、何かひとつ興味を持っているかどうか、というところが、日本とアメリカでは全然違うと感じました」と話す。

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「特に大学1年生の入学時では、アメリカの大学生は大体誰しもが『自分はこの大学で、こういうことを学んで、こういった職業に就きたい』と、ちゃんと言える人が多いです。むしろ在学中に、いろんな選択肢がありすぎて、途中で選べなくなるというパターンもあるんですけれど(笑)。一方、日本の場合は『受験が終わった、一息つこう』となる。もちろん、貴重な青春時代をちゃんと遊ぶことも大事なんですが、ポテンシャルからすると、すごくもったいないなと思ったりもします。

なぜそういう違いが生まれるのかというと、やはり大学入試のシステムが関係しています。日本では総合型選抜(旧:AO入試)や推薦を除くと、入試の点数で合否が決まりますよね。目指す大学の過去問をたくさん解いていれば、大体、想定の問題が分かってきます。大学が定めたことをやっておけばOK。自分で何をするか決めなくていいんです。

アメリカの場合は、とにかく何かひとつ強いものを持っていることが大事です。大学側も、『何をするかは、あなたが決めてください。それがひとつ輝いていたら、私たちはあなたを採りますよ』というスタンスなので。学生が『何をしたらいいの?』と聞いたときに、答えてくれる人があまりいない。さらに、実は欧米のほうが学歴社会であり、日本よりも高学歴を必死に求めている人は多いので、学歴を得るために『自分は何をしたらいいのか、自分は何に興味があるのか』と考えるプロセスが常にあります」(前田さん)