2022.03.03
# 日本株

「投資の神様」バフェットが、いま「手元の現金」を増やしている理由

最新「バフェットからの手紙」を読む

潤沢な現金

今年も、2月26日土曜日に「バフェットからの手紙」が公開された。表紙を除いて11ページと、ひと頃の半分程度のボリュームだが、バフェット流の多くのエッセンスがちりばめられていることには変わりがない。

今年の一番の注目点は、やはり「多すぎる」とも批判されている「現金準備」であろう。

昨年10月28日公開の「投資の神様・バフェットの『新予言』公開…今後の経済大乱で『株価下落とは限らない』」冒頭「現金準備は増やしているが」において、米国におけるいわゆるバフェット指数が異常に高いことを指摘した。

もちろん、バフェット自身も指数の異常な高さを承知しており、現金準備の多さには明確な理由があるように思われる。

実際、前記記事公開後、インフレ問題が顕在化したり、ウクライナ危機が起こったりして、「バフェット指数」の行方に注目が集まっている。

この「備え」としての「現金」の大切さについて、今回の手紙では、1942年3月11日(バフェット11歳)に、初めて株式を購入したときの教訓を述べている。この時の株式購入にバフェットは全資産(貯金)をつぎ込んだが、その後の急落で手も足も出なかったのだ。

そのほかにも過去の手紙では、「おじいさんの遺訓」などの話を織り交ぜながら、「どのような時にも現金を持っていることの大切さ」を繰り返し述べている。

ただし、「現金」が「運用」にとって大きな足かせであることも事実だ。例えば極端な例だが、100%すべてを株式で運用して、20%上昇した場合の運用利回りは20%である。しかし、50%現金で50%株式で運用した場合、株式で20%のパフォーマンスをたたき出しても、全体の運用利回りは10%にしかならない(現金金利はゼロと仮定する)。

 

したがって、バフェットが現金準備を増やせば増やすほど、(全体のパフォーマンスを維持するために)株式部分でのパフォーマンスを向上させなければならないということになる。

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