2022.03.03
# 週刊現代 # 社長 # 医療・健康・食

ロート製薬の社長が語った、「多角化」ではない「多柱化経営」の中身

再生医療から畜産業・飲食店経営まで
1899年創業のロート製薬。「ロート」の名は、創業当時発売した目薬がドイツの名医・ロートムント氏の処方を参考に開発された歴史による。この逸話の通り同社は目薬のイメージが強いが、現在はなんと再生医療から農畜産業にまで進出、多角化戦略により業績を伸ばしているという。その狙いは何か、杉本雅史社長(60歳)に聞いた。

「多角化」ではなく、「多柱化」を

現在は技術の進歩も、世の移り変わりも早く「先が読めない時代」と言われています。そんな場面では「選択と集中」でなく「選択と分散」、具体的に言えば様々な事業に挑戦することが大切になるはずです。

当社は今、皮膚科学から生まれたスキンケア製品「Obagi」や「肌ラボ」が収益の柱になり、売り上げ構成比の約60%を占めています。

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以前から国内で圧倒的なトップシェアを持っていた目薬は、目の筋肉の疲れをほぐす「Vロートプレミアム」などが好調です。

これらの収益を研究開発に投じ、今、漢方薬の「和漢箋」、目のサプリメント「ロートV5粒」など、様々な商品が新たな柱になっています。

この状況を「多角化」と言われることもありますが、私は柱が何本もある「多柱化経営」だと思っています。

「熟慮」があってこその「断行」

事業領域を広げる時に大切なことは、勝ち目がある領域とない領域を見極めることです。

その点、再生医療は勝算のある領域です。世界にはいまだ治療法がなく再生医療が求められる病気が数多く存在します。

その中には、患者数が少ないものも多く、世界の製薬大手はまだ参入していません。だからこそ当社が再生医療事業に進出できる余地があると判断しました。

さらに「病気」とされていない領域への進出も見込んでいます。

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