2022.03.01
# ロシア

プーチンの“想像を超える”ウクライナの抵抗…「泥沼化」で今度はロシアが窮地に?

欧米諸国も本気になってきた

ロシア側の進撃が遅れている

プーチン大統領/photo by gettyimages

アメリカのシンクタンク「戦略研究所」によると、ロシア軍はウクライナへの侵攻を開始してから4日目にあたる2月27日の日曜日、ウクライナ軍の激しい抵抗に遭い、前日からほとんど占領地域を拡大できていないという。

ウクライナ第2の都市ハリコフでは、軽装備の部隊の進軍が確認され市街戦に突入したものの、首都キエフ周辺では郊外で足止めされており、いまだに市の中心地には侵入できていないというのだ。

2月26日土曜日には、ウクライナのゼレンスキー大統領が動画メッセージを公表して「われわれは国を解放するまで戦い続ける」と訴えるなど戦意は旺盛だ。

一方、米欧諸国は同じく26日、ロシアに対する追加制裁を決定。実施困難とみられていた国際銀行間通信協会(SWIFT)の決済網からロシアの大手銀行を排除することに合意するなど制裁を強化し始めた。

さらに、軍事、物資、資金の支援の輪が広がっているほか、ロシア内外で市民から軍事侵攻に対する抗議の声が挙がっている。

 

ウクライナを巡る戦闘の泥沼化が懸念され始める状況に、一番焦りを感じているのは戦端を開いたロシアのプーチン大統領ではないだろうか。

兵力の大半をつぎ込んで早期にキエフを制圧、ゼレンスキー政権を倒して傀儡政権を樹立しようと目論んでいたものの、アテが外れかねないからである。

同大統領は27日、ついに核戦力を含む軍の核抑止部隊に高度な警戒態勢への移行を指示。核戦力を誇示して第3次世界大戦のリスクをちらつかせることで、欧米などの対ロ制裁網をけん制する構えも見せている。

26日までの情報をまとめると、ロシアのペスコフ大統領報道官が同日、停戦交渉について「ウクライナ側が交渉を拒否した」と述べ、軍事侵攻を推進すると表明。ロシア国防省は、ウクライナの軍事インフラ施設821ヵ所を破壊したと主張し、この中には14の飛行場や、戦闘機7機、ヘリコプター7機の撃墜情報も含まれている。

そのうえで、国防省報道官は、攻撃について軍事インフラに限定しており、住宅などは攻撃していないと強調している。

これに対し、ウクライナのリャシュコ保健相は、これまでのロシア軍の侵攻ですでに子供を含むウクライナ人198人が死亡、1115人が負傷したと反論した。

一方、米国防総省高官は、記者団に対し、ロシア軍がウクライナ周辺に展開した兵力の50%以上がウクライナ領に侵攻したとの分析を明らかにした。そのうえで、ロシア軍が激しい抗戦に遭い、キエフの北方約30キロの地点にとどまっているとし、「ロシア軍は進軍の遅れにいら立ちを募らせている兆候がある」ほか、「いまだ都市部を制圧しておらず、制空権も確保していない」と述べたという。

ウクライナのゼレンスキー大統領も、この日、キエフ中心部で撮影したとみられる動画を公開、「私はここにいる。国を守っていく」「私が武器を捨てて避難しろといったかのような偽情報がインターネットに流れている。いかなる武器も捨てない」と語り、ロシアの侵攻に抗い続ける方針を強調した。ゼレンスキー大統領の言葉の通り、27日にはロシア軍の進軍が止まったのだ。

ウクライナのゼレンスキー大統領/photo by gettyimages
 
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