待ったなしの環境問題に対して、世界はどのように行動しているのでしょうか。海や森の汚染問題、カーボンニュートラル、プラスチック、リデュースとリサイクルなど、様々な問題への国内外の最新の解決策から、未来へのヒントを見つけたいと思います。今回は、世界各国のトピックスをご紹介します。

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【ザンジバル】Marine cultures.org
ザンジバル女性による、海綿スポンジ養殖プロジェクト

以前は海藻養殖をしていたシングルマザーのナシル。スポンジ養殖の仕事の収入により、子供たちの教育費の負担が減り、家族に良質な食事を与えられるようになったという。©Manuel Bauer/marinecultures.org

海岸地域に暮らす人々の生活は長らく海から恩恵を受けてきたが、乱獲や気候変動による影響で、暮らしは困窮している。アフリカ東海岸の諸島・ザンジバルの村、ジャンビアニもその一例だ。ここでは収入源のひとつとして海藻の養殖が行われ、その仕事の9割を女性が担っている。

©Manuel Bauer/marinecultures.org

しかし近年、温暖化による海水温度の上昇で海藻が育たなくなり、女性たちは収入源に困っていた。〈marinecultures.org〉では、そんな女性たちに泳ぎと海綿スポンジの養殖の仕方を教えている。バスタイムに人気のスポンジの元となる海綿は、もともとは海の生き物。天然資源として乱獲され、大部分が絶滅の危機にあるが、上昇した海水温度に耐性があって育てやすく、需要があり高く売れる。そんないいことづくめのスポンジ養殖の収入により、多くがシングルマザーである彼女たちは生活が向上。

©Manuel Bauer/marinecultures.org

このチャリティーでは海洋生態系の保護と人々の貧困の解決の双方に働きかけるほか、サンゴ礁の保護と回復、また魚の資源保護も行っている。2021年、海の環境のための活動を評価する「Blue Champions Award」も受賞。今後、チュニジアでも同様のプロジェクトを行う予定である。

www.marinecultures.org

【オランダ】groundfridge
冷蔵庫代わりの、ナチュラルなクールセラー

3000リットルのストレージ容量があり、大人2人が入るのにも十分な大きさ。

まるでおとぎ話のように、植物に囲まれた一角に扉がひとつ。『不思議の国のアリス』のうさぎの穴でもあるのかと扉を開けると、階段の下には食料が。この時点でもまだおとぎ話のようだが、これはオランダ人デザイナーによる、伝統的な地下貯蔵庫の革新版。

暑い夏用に、庫内を8度まで下げる追加のクーラーもオプションで付けられる。

地面を掘り、そこに丸いフラスコ型の本体を設置し、その上に土を被せて1.5メートルほどの小さな丘を作る。それが断熱材となり、〈groundfridge〉内の温度を保つ役割を担う。

2021年、日本にも上陸。価格は214.5万円ほど。

家庭用電力は不要、ソーラーパネルで充電できる換気扇がタイマーで作動し、夜間に新鮮な冷気を取り入れ、庫内を低温に保ち、野菜や果物、チーズ、ワインなどの貯蔵に最適。セラーの上の植物により、冬は土壌の温かさを保ち、夏は冷房効果を発揮する。

www.groundfridge.com