浮かぶ者と沈む者
世界は闇に呑まれつつあるのか—。そんな不安が広がっている。
ロシアとウクライナの国境地帯には、完全武装したロシア兵が展開し、刻一刻と戦端が激化している。ロシアの暴走がさらなる混乱を招き、中国や北朝鮮へとドミノ倒しの如く危機が波及する。そんな光景さえ脳裏をよぎる。

確かに今、行く手は暗く見通せない。だが一つだけ、はっきりしていることがある。それは「アフターコロナ」という新時代の到来が、秒読み段階に入ったということだ。
長かったコロナ禍はいよいよ終わり、社会が再始動する。すでに諸外国は動き出した。
「欧米諸国は日本より桁違いに感染者が多いにもかかわらず、すでに『コロナは終わった』という前提で経済活動を再開しつつあります。
アメリカでは一日20万人ほどの感染者が出ていた2月上旬に、ニューヨーク州やカリフォルニア州など主要な州でマスク着用義務が撤廃され、移動制限も緩和された。マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏も『オミクロン株が収まればコロナの勢いは衰え、インフルエンザと同様の扱いになる』と明言しています」(経済評論家の杉村富生氏)
感染拡大が沈静化したかと思いきや、次は戦火が迫ってくる。結局この先も、我々は長い暗闇の中を歩んでいかなければならないのか。そんな絶望的な思いを抱く読者もいるかもしれない。