2022.03.01
# 日本経済

インフレが起こっても「日本人の給料」は世界と比べてこんなに低い「残念な理由」

「アベノミクス」は失敗に終わった

経済状況に即していない

このほど、総務省が'22年1月分の消費者物価指数を発表した。

生鮮食品を除く総合指数が前年同月比0.2%の上昇となり、携帯電話料金の値下げ要因を除けば、物価の上昇率は2%程度になった。

最近、原油高によるガソリン価格の上昇や、コロナ禍での供給制約で生活必需品の値上げが相次いでおり、インフレ傾向は当分続く可能性がある。

「前年比で2%の物価上昇」という目標を掲げた黒田東彦日銀総裁の就任から、もうすぐ9年。なかなか達成されなかった「インフレターゲット」が、奇しくもコロナ禍という非常事態のまっただなかに実現されるかもしれない。

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だが、現行の価格上昇においては、「アベノミクス」が目標とした経済成長のサイクルは達成されず、国民生活はこれから苦しくなっていく一方だと予想される。インフレターゲットは、現在の日本の経済状況に即していないからだ。

かつてイギリスの経済学者・ケインズは、景気が後退する時期に大幅な失業が発生した状況では、「国家が財政支出を拡大し、公共事業などを行うことで完全雇用を生み出すべきだ」と提言した。

しかし20世紀も半ばを過ぎ、医療・福祉などの歳出が徐々に国家の財政赤字を増大させ、余裕を失った多くの先進国は、伝統的なケインズの理論をとることがなくなった。

この後釜として登場したのが、金融政策の枠組みを利用した「ニューケインジアン」理論だ。

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