学生たちは、閉店セールを行っている都内9つの店を半年間にわたって調べた。その結果、4つの店は実際にセール後に閉店していたが、残5つは閉店していなかった。
ゼミ生がそれぞれの店の閉店セールのうたい文句を調べてみたところ、「完全閉店」と「改装閉店」の2種類があることがわかり、営業を続けていた店で目立ったのは、「改装閉店セール」だった。店の修繕・レイアウト替えなどのため一時休業する場合だ。
しかし、改装閉店の場合の閉店期間は、最短で1日ということもあるということが分かった。一向に閉店しない店の店員に尋ねたところ、「毎晩閉めている」という回答もあったという。

「閉店しない閉店セール」を行っている店も、それが虚偽であるとして批判されないように「改装閉店」という言葉を使っている実態が垣間見られた。過去には「大阪で長年閉店セールをしながら閉店しなかった店が、本当に閉店した」ということ自体がニュースになったこともある。閉店セール後に本当に閉店すると信じる者はなく、商店の賑わいネタのひとつという意見も聞く。
しかし、立教大ゼミ生が、消費者は「閉店セール」と聞くとどう感じるのかアンケートしたところ、100人のうち64%が「普段より買いたくなる」と答えた。