旅作家の歩りえこさんが、世界94カ国を旅していた頃に出会った人や現地の様子などを綴るFRaUweb連載「世界94カ国で出会った男たち」。今回は、LINEでのやりとりが自身の特性もあり苦手だという歩さんが、香港でLINE交換をし、メッセージのやりとりをしていた男性とのエピソードです。彼から送られてきた自分本意なメッセージや、それを機に考えたこととは?
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LINEの返信が滞ってしまう…
私はLINEが苦手だ。
お付き合いする男性から「おはよう」「おやすみ」「今何してるの?」「寒い~」「お腹減ったな」などポンポンとLINEがくる度、決まってこう思ってしまう。「重い……用件のない独り言のようなLINEはやめてほしいな……」
私は仕事でもプライベートでも集中していることがあると、その集中力を途切れさせたくないので平気で長時間スマホを放置するし、原稿を書く際はLINEがくる度に集中力が途切れてしまうので電源自体入れないこともある。
「おはよう」という返事が昼過ぎになってしまったりすると、ただ返信が遅いだけなのに昼過ぎに起きているんじゃないか? と思われるのも嫌なので何となく返しづらくなって夜になってしまうこともある。
交際が始まると大抵相手よりも返信が滞りがちになり、すぐ返信できないことをプレッシャーに感じ、交際相手にこう切り出すことになる。
「あなたのことが嫌いなわけじゃないの。でも私は頻繁なLINEが凄く苦手だから1日1~2回くらいにしてほしい」
こう伝えると大体の男性が初めはびっくりする。自分とのLINEを頻繁にしないのは他の男性と浮気しているからじゃないか? と疑われたこともあった。でも、自分の許容できるペースを乱されてまで誰かと付き合いたくない……。これが私の本音だ。