2022.02.23
# 企業・経営

なぜ「日本人の給料」は全然上がらないのか? じつは「経営者」が最大の原因だった…!

日本の賃金低迷が深刻な状況となっている。岸田政権はあの手この手で賃金アップを試みているが、目立った成果は上げられないだろう。賃金というのは政策ではなく企業の業績で決まるものであり、業績拡大を実現できるのは経営者だけである。ところが、日本の上場企業経営者が置かれている環境は甘く、現状のままでは賃金は上がりようがない。

賃金が安いのは経営戦略に原因がある

日本の実質賃金は過去20年にわたってほとんど横ばいの状態が続いている。同じ期間で諸外国の賃金は1.5倍以上に上昇したので、日本と諸外国の差は広がるばかりだ。私たちが普段、消費する製品の多くは輸入で成り立っており、日本だけ賃金が上がらないと、国民生活は窮乏する。

日本の賃金が抜き差しならない状況になっていることから、岸田政権は賃金上昇を政策の主眼に据え、賃上げ税制の実施などを検討している。岸田政権が賃金に着目したこと自体は評価できるが、経済界に対する要請や税制だけで賃金を引き上げることは難しい。その理由は労働者の賃金は税制で決まるわけではなく、企業の業績でほぼ一意的に決まってしまうからである。

〔PHOTO〕iStock
 

経済学的に見た場合、賃金は企業の生産性が向上しない限り上昇しない。生産性は企業が生み出した付加価値を労働力(労働時間と社員数の積)で割った数字である。生産性を上げるには、付加価値を高めるか、社員数を減らすか、労働時間を減らすかの選択となる。社員数や労働時間の削減には限度があるので、基本的に生産性を上げるには付加価値を高める必要があり、日本と諸外国の生産性格差も、多くが付加価値要因である。

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