2022.02.24
# ライフ

マグロで有名な「大間」で起こっていた、「深刻な不正」の実態

日本の魚管理の“限界”が見えた

マグロの横綱・クロマグロで最高級とされる青森県大間産。東京・豊洲市場(江東区)の初競りでは、2019年に1本3億円超えの超高値が付いて話題となったが、そんな「上モノ」産地で、聞き捨てならない問題が発覚。市場関係者の間からも批判的な声が相次いでいる。

大間の漁師の中で、マグロを釣っても水揚げの事実を地元の漁協に報告せず、出荷していたことが分かった。その量はどうやら、半端ではないようだ。

ブランドとしても有名な「大間のマグロ」(市場関係者提供)
 

100kgの大型マグロにして100本以上

政府関係者によれば、無報告だった漁獲量は昨年11月の1カ月間で少なくとも10トン以上。100キロの大型マグロに換算すれば、実に100本以上というまさに「大漁」級のレベルだ。

「漁協に報告しないことが、そんなに悪いことなのか」と思う向きもあるだろう。禁止されている海域でマグロを釣り上げたり、国や自治体から許可を得ていない漁船でマグロを漁獲したり、という「密漁」が発覚したとわけではないのだが、マグロは外国も含めて厳しい管理下にある魚。漁獲の事実を隠せば、国際ルールの効果を損なわせることにもなる。

日本近海を含めたクロマグロについては「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」という国際管理機関で漁獲枠が協議される。昨年12月上旬に行われた年次会合では、2022年の大型魚(30キロ以上)の枠を21年比15%増とすることを正式決定。この海域で増枠が決まったのは初めてで、日本政府代表は「漁業者が大きな犠牲を払って資源管理に取り組んだ成果」(水産庁幹部)と振り返った。

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