2022.03.22

遺言書を作成した2日後に…肺がんステージ4の妻が夫に贈った最期のプレゼント

命が尽きる前に意思を残す

突如肺がんのステージ4と診断されたKさん(60代・女性)。がんは肺以外にも転移しており、長くは生きられないということも告知され、自分の遺言書を作りたいので、段取りをしてほしいと、ご主人がKさんの代わりに当社へ電話をして来られました。

Kさんが遺言書を作ろうと思われた理由はすぐに理解できました。前編でお話したとおり、Kさんと実の姉の間には両親の遺産相続をめぐるトラブルがありました。Kさん夫婦には子どもがいませんので、Kさんがご主人よりも先に亡くなった場合の相続人は、ご主人だけでなく、Kさんの姉にも権利が発生するのです。

 

Kさん夫婦には子供がなく、姉も相続人になる

配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合に相続する法定割合は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1となります。

遺言書がない場合、Kさんの財産の分け方について、ご主人とKさんの姉が話し合いをして、分け方を決めた上で、遺産分割協議書を作成しなければなりません。

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両親やKさんが姉とは円満な関係ではなく、普段から行き来もせず、意思の疎通が図れない状況では、残されたご主人が義姉と円満な話し合いができるとは思えません。まして、公正証書遺言によって両親の財産はすべてKさんが相続しており、かつての贈与があるにしてもKさんの財産で取り戻そうと考えてもおかしくはありません。

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