初心者は手を出すべきでない?
インフレ、金利上昇局面では、高配当株が好まれる傾向にあります。3月末に迫る、権利付最終日を意識するシーズンを迎えたことも相まって、高配当株を物色される投資家がおられることでしょう。

前回の記事〈高配当株相場の時代に「良株」「悪株」を見抜く…「日米豪の有力銘柄」7選〉で、高配当株の見分け方を解説しました。今回は、実践編として、海運株が今からでも「買い」なのか? 分析します。
昨今、海運株が高配当で話題ですね。投資先(銘柄)を探す際に、配当利回りからスクリーニングすると、上位に海運株がヒットします。
この高い配当利回りを見ると、ついつい欲しくなるかもしれません。が、「今」の配当利回りだけを見て飛びつくと、リスクがあります。
海運株は難しいです。上級者向けだと思います。私は、某海運株を10数年間ホールドして、昨年ようやく利益確定しました。
そこまでの道のりは大変険しかったです。株価低迷、含み損、無配時代を過ごしました。我慢できず、保有株の半分を損切りした苦い経験もあります。
海運セクターには、どれだけの銘柄があるのでしょうか。時価総額(2022年3月4日現在)で上位から順に並べます。
日本郵船
商船三井
川崎汽船
NSユナイテッド海運
飯野海運
乾汽船
明治海運
川崎近海汽船
共栄タンカー
栗林商船
東海汽船
玉井商船
佐渡汽船
以上13銘柄になります。
海運株の難しさをはかるために、時価総額上位3社となる日本郵船、商船三井、川崎汽船に注目してみましょう。ちょうど、海運大手3社といわれる銘柄になります。