世界中でインフレが進みつつある
年末から年始にかけて株式相場は乱高下を繰り返している。これは日本の株式市場のみならずアメリカでも同様だ。
2月10日のNY市場ではダウ平均が503ドルと大幅に下落した。ダウ平均の値下がりは2営業日連続で、2日間の値下がり幅は合わせて1000ドルを超えた。これはロシアがウクライナに侵攻するのではないかという警戒感が広がったためだ。しかし、株式市場にとっての懸念材料はそれだけではない。
原油の先物価格が上昇し、インフレ懸念からFRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを加速させるのではないかという見込みが高まってきているのも大きな要因となっている。

こういった悪材料が重なり投資家は慎重な姿勢を取らざるを得ない。
インフレ懸念でいえば、1月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比7.5%の上昇と、1982年以来およそ40年ぶりの高い伸びを見せた(ちなみに4カ月連続の上昇となり21年12月は7.0%の伸び)。これはアメリカのみならず世界的な傾向で、着実にインフレに向かっているのは間違いない。
国際商品も値上がりを続け、合わせて金利上昇は世界的な傾向となってきている。
日本国内でも値上がりの声は少しずつ聞こえてきている。
2022年1月の全国消費者物価指数(CPI)は2月18日(金)発表の予定である。結果に注目だ。