2022.03.05
# 数式

【フィボナッチ数列と黄金比】花びらにも!? 自然界に多く登場する魔法の数列と究極の比

なぜ黄金比が現れるのか?
横山 明日希 プロフィール

黄金比とフィボナッチ数列の関係とは、以下のように、数列のとなりあう項と項の比を順々に計算していくことで見えてくるものです。

1÷1=1

2÷1=2

3÷2=1.5

5÷3=1.666666…

8÷5=1.6

13÷8=1.625

21÷13=1.615384…

34÷21=1.619047…

55÷34=1.617647…

89÷55=1.618181…

そうです。フィボナッチ数列のとなりあう項の比を順々にとっていくと、その比はなんと黄金比に収束していくのです。なぜこうなっているのでしょうか。

黄金比に収束していくしくみ

それを理解するためにもう少し具体的にこの数列を調べてみましょう。先ほどの漸化式(*)について、この数列の一般項を求めてみます。下に再度記載しましょう。

F₀=0, F₁=1, Fₙ+Fₙ₊₁=Fₙ₊₂(n≧0)

一般項の求め方については、ここでは詳細には触れられませんが、このような3項間の漸化式の場合、 Fₙ、Fₙ₊₁、Fₙ₊₂ をそれぞれ1,x ,x²と置いて得られる 二次方程式を特性方程式と呼び、その解を利用すること で一般項を求めることができます。

具体的にその二次方程式は、

x²-x-1=0となり、その解は、(1±√5)/2

となるので、一般項は、

Fₙ=1/√5[{(1+√5)/2}ⁿ- {(1-√5)/2}ⁿ]

と求めることができます。

ここでnを無限大(∞)に飛ばしたときの状況を考える「極限」の考え方を適用すると、後ろの(1-√5)/2)という項は1よりも小さい値であり、nが大きくなればなるほど1以下の数を乗じることになりますからどんどん値が小さくなっていき、nが無限大となった極限を考えると0に近づくことがわかります。

そのため数式上でも、

n→∞としたとき、

Fₙ₊₁/Fₙ

=1/ √5[{(1+√5)/2}ⁿ⁺¹-0]/ 1/ √5[{(1+√5)/2}ⁿ-0]

=(1+√5)/2

と、きれいに黄金比が結果として出てくるのです。

もともと自然界に登場することの多いフィボナッチ数列ですが、それを数式の形で調べてみると、黄金比と密接な関係であることは実に興味深いものがあります。もともと黄金比には、「美を体現する究極のバランス」というイメージが一般的にあるのではと思いますが、このフィボナッチ数列との関係を知ることでよりその印象が深まるのではないでしょうか。

【写真】黄金長方形フィボナッチ数列を一辺の長さとした正方形を貼り合わせていくとできる黄金長方形は、名刺などでおなじみ photo by gettyimages

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