その迅速さ、強制力―日本がコロナ対策で学ぶべきは欧米でなく台湾

日本の感染被害は欧米並みの劣等国

劣等生と比べても

オミクロン株の猛威にさらされた日本でも、ようやく感染者数増加の勢いが一服しつつあるが、コロナ対策が予想以上に長期戦の様相を呈する中、原点に立ち返って考えてみることも重要かと思われる。

新型コロナに関する日本国内の議論で問題だと思われることは、海外との比較において、しばしば欧米だけが取り上げられていることである。例えば1月15日付け週刊東洋経済で大正大学の小峰隆夫教授は、以下のように述べている。

「国際比較すると、日本の新型コロナへの対応は高く評価されるべき数値を示している。人口100万人当たりのコロナによる死者数は、米2415人、伊2242人、英2168人、仏1822人、独1293人に対して、日本145人であり、桁違いに少ない」。

この数字自体は間違っていないが、比較対象の選択が恣意的であることは否めない。

国際研究チームと有志が運営し、全世界の感染者数を定期更新しているworldometerの統計によると、2月15日現在、感染者数の多さのランキングでは、225の国と地域の中で、米が1位、仏が4位、英が5位、独が8位、伊が9位と欧米諸国はほとんどが「劣等生」なのである。一方の日本は19位で、これは225の国と地域の中で下から19番目という意味である。

これに対し、東アジアでは日本よりはるかに優等生と言える国・地域が少なくない。中国は120位、香港は163位、NZは166位、台湾は171位である。

もちろん、成績上位の国・地域には太平洋やカリブ海の小国も多く含まれるので、より正確に優劣を図るには、人口100万人あたりの感染者数・死者数を見た方が良いだろう。その結果は、以下のとおりである。

 

この表を見て、「国際比較すると、日本の新型コロナへの対応は高く評価されるべき数値を示している」と本当に言えるのだろうか。日本より「桁違いに少ない」国・地域がいくらでもあるのだ。

関連記事