コロナ規制の撤廃に動くイギリス、「感染した場合の対応」は日本とどこが違う?

難しい判断と「それぞれの対応」
細田 満和子 プロフィール

状況に応じた対応と協働が必要

かつてはイギリスでも、コロナ感染者は7日間、同居家族は14日間の自己隔離が義務付けられていた。しかしこれは2020年のことであり、その時点では必要であったからである。2022年1月の時点で、イギリスでは65%が3回目のワクチンを接種していて、海外からの渡航者もワクチン接種済みで陰性ならば隔離期間無しで受け入れるようになった。

日本も、1月28日に厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部が都道府県の保健所などに出した事務連絡では、濃厚接触者の待機期間について触れられ、原則7日間として8日目に解除されることになった。特に社会的機能を維持するエッセンシャルワーカーと言われる人々は、2日にわたる検査を組み合わせることで5日目に解除という取扱いになった。これは状況に応じた対応として評価されるべきだろう。

ただし入国が認められている海外からの一部の渡航者に関しては、ワクチンを打っていてPCR陰性だとしても自宅や宿泊施設での数日間の待機の対応が続けられている(原稿執筆時点)。政府は待機日数短縮などの検討を急いでいるが、2回のワクチン接種率が8割に上り、ブースター接種も始まっている今、リスクとベネフィットを勘案して迅速に見直す必要があるだろう。

「オミクロンは重症化しないのでただの風邪」であるとか、「ただの風邪ではない」といった議論があるようだが、それはあまり意味がない。風邪であっても重症化することはあるし、髄膜炎や筋痛性脳脊髄炎などの引き金になることもある。

大事なのは、ひとりひとりが基本的な対策をした上で、政府が状況を見極めた判断をすることなのではないだろうか。

まず、日々の手洗い、ソーシャル・ディスタンシング、必要な時はマスクをすることなどの感染予防のための行動をとること、打てる人がなるべくワクチンを打つといった、これまで通りの感染症対策を行っていくことが大事である。PCR陽性になって自己隔離となっても困らないように、食糧を備蓄しておくことも大切である。これは、災害や緊急事態への備えとも重なる。

その上で人々が自己管理をしやすくなるよう、日常的な検査をしやすくするためのサービスを政府が提供することも重要だと思う。検査を無料で行う体制を作った自治体も出てきたが、検査キットが不足していて逆にトラブルが起きることもあるといい、早急な対応が求められる。

社会のみんなで信頼し合い協力しながら、状況を見極めて個々人が判断できるようになることが、きっと大切になってくるのではないかと思う。

 

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