台湾がどれほど侵犯されても中国に立ち向かえない日米の現状を憂う

事なかれ対応では間違ったメッセージ
ロバート・D・エルドリッヂ プロフィール

「これは長年の方針で問題ない」

ご承知のように、10月4日、岸田内閣が誕生した。翌日、松野博一内閣官房長官が「台湾をめぐる問題が当事者間の直接対話により平和的に解決されることを期待する」と発表した。また、日本政府として「引き続き関連動向を注視していきたい」とも述べた。そして、これは日本政府の長年の方針であり、問題のある見解ではないことを示唆した。

しかし、上記の発言の事実認識には多くの誤りがある。特に、攻撃的に、つまり非平和的に行動していたのは中国であり、台湾ではない。台湾は、自由な国家なら誰でもできる権利として、領土と領空を守っていたのだ。

また、官房長官の発言は、日本が新しい状況に対して古い政策を用いているという点でも問題であった。中国の領空侵犯は前例がないものであったが、それに対する日本の対応は前例に基づいたものだった。

 

ほぼ無反応だったのは、戦略的な大失態だった。いじめっ子には、即座に、互いの強さと意志をもって立ち向かわなければならない。この場合、岸田内閣は最低限、中国を名指しで批判し、対応を和らげるべきではなかった。

そんなことをする権利が日本にはある。なぜなら、日本は過去に政府高官が、台湾有事は日本の安全保障に直結すると公言しているからだ。

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