台湾がどれほど侵犯されても中国に立ち向かえない日米の現状を憂う

事なかれ対応では間違ったメッセージ

ここまで露骨に出られてもなお

私は常々、岸田文雄政権やジョー・バイデンのアメリカ政府の中国への対応能力について質問されることがある。私はいつも、「あまり評価せず、正直言って心配だ」と答えている。

by Gettyimages

特に、台湾の防空識別圏(ADIZ)への定期的かつ大規模な中国人民解放軍の侵入は、この懸念を裏付けるものである。要するに、日本も米国も、中国に対抗し、台湾を守るために十分なことをしていないのである。

中華人民共和国は、台湾の防空識別圏への軍事的侵入を増やしており、例えば2020年には380回行ったが、2021年10月4日には56機の戦闘機を台湾に接近させ、劇的に増加させた。その内訳は、J-16戦闘機38機、H-6k爆撃機12機、Y-8対潜水艦2機、KJ-500警戒管制機2機などであったと伝えられている。

数カ月後の今年1月23日、中国は台湾の防空識別圏に39機の軍用機を送り込み、10月以降で最大の侵犯となった。その中には、J-16が24機、J-10が10機含まれていた。

これは、私が呼んでいる中国の3K政策、「数」「規模」「頻度」に沿ったものである。中国は、地域の平和と安定を損なう露骨な不法侵入を行うために、航空機(または船舶)の数、大きさ、頻度を常に増やしているのである。これは台湾だけでなく、例えば日本の尖閣諸島周辺でも同じことが言える。

 

侵略は偶発的なものだろうとか、一過性のものだろうとか、中には挑発に応じたものだろう、という中国の弁解者もいる。しかし、台湾の場合、明らかにそうではない。10月1日の国慶節から4日間で、中国は148機の戦闘機を投入し、台湾は常にスクランブルを余儀なくされた。

このように計算し尽くされた中国の度重なる侵略行為に対する当時の日米両政府の対応には、正直言って唖然とすると同時に、深い失望を覚えた。

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