結婚するときに大事にするポイントは人それぞれだろうが、中でも「食の価値観が合う」ことを重視する人は少なくないのではないか。共に生活をしていく中で欠かせないツールだからこそ、食に対して無関心な人と食を心から楽しみたい人とが一緒に仲良く生活するのは簡単ではないはずだ。

49歳で17歳の娘のいるナナさんの婚活日記、14回目の今回は、ユダヤ人の57歳の男性と意気投合し、何度もデートを重ねながら、「文化の違い」に戸惑ったときのことをお伝えしている。前編ではユダヤ教で機械などに一切さわらない「サバス」という文化の意味を知らなかったがゆえに、彼が語った「キャッチアップ」という言葉の取り間違えですれ違いが起きた話をお伝えした。後編では、デートはするのになぜか外で一緒に食事をしようとしない彼の真相をお伝えする。

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「今日の晩ご飯はサバスの食事だ」ではわからない

こちらはすっかり「キャッチアップ」を「あとから連絡して会おう」と解釈していたのに、「電話もできないサバスだからまた(土曜日の夜にでも)キャッチアップ(単に連絡)するよ」だったというのがわかったある日のこと。

それならそうと言ってくれ。いや、彼は彼なりに言っていた。「今日の晩ご飯はサバスの食事だ」と。そこで、私はサバス自体ではなくサバスのメニューが気になって、そっちをググっていた。サバスの食事を取ると言うことは、「金曜日から土曜日の夜まで家事もせず電子機器にも触らない」という意味でサバスなのだ……。
なんだか、気を揉んで損したな……なんて思っていると、また、今から会いに来ると言う。なんだか、本当にフットワークは軽い。またその日も、夜な夜な近所の公園で語り明かしました。

そして、また数日後、例のブライアントパークで夜に会おうと言う話になります。ご飯はどうする? と聞くと、返事がありません。夜8時に待ち合わせようとなったのですが、8時なら、一緒にご飯食べるよな? と思い、空腹のまま公園に向かいました。すると、公園でしばし話し込み始めます。いや、私は腹が減っている、どっかレストランとか入ろうよ、と言うと、なんかうだうだしています。で、彼が「良いピザ屋がある」と言うので、そこまで歩くことに。しかし、そのピザ屋は閉まっていました。しかもレストランではなく、テイクアウトのピザ屋! でまた、違う店がある、と言うので、延々歩くことに。

ブライアントパークはNYのど真ん中。レストランはそれこを溢れるほどある Photo by iStock

ニューヨークのど真ん中です。その間何十軒と飲食店はあります。しかし、延々歩かされ、「どこに行くんだよ」と思わず文句も言い出します。結局たどり着いたのはバーでした。アメリカのバー、食いもんないんです。私は何か食べたい!!!しかし彼はお腹は空いていない、食べたくないと言います。そんなわけで、近くにある適当なパン屋でドーナッツを買い一人で食べました。悲しい……夜のデートの日にひとりでドーナッツ食べるなんて悲しい。なにか食べてくるんなら、先に言ってくれよ。とても楽しい人ですが、なんとなく掴めないところがありました。