男子フィギュアを牽引する3人の個性

「今回の大会のフィギュア男子シングルのすばらしさは、銀にまだ18歳の鍵山優真選手が入り、中堅となった24歳の宇野昌磨選手も2大会連続メダルの銅でしっかり基盤を固めてくれた点です。選手生命が短いフィギュアスケートというスポーツで、これだけ年齢が違う選手が4位入賞枠の中に、3人もいるのですから……!

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また、スケートファンとして日本の選手を見ていて楽しいと感じるのは、ひとりひとりの選手が全く違う雰囲気のプログラムを演じ、違うテクニックでジャンプを跳び、違う魅力を見せてくれ、それぞれの個性が見えるところです。メンタルコントロールにも選手一人ひとりの個性が表れており、それぞれから学ぶことがたくさんあると感じます」

こう語るのは、米国小児精神科医でハーバード大学医学部アシスタントプロフェッサー、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長の内田舞医師。なんと自身も高校時代までフィギュアスケートをやっていて、鍵山選手の元振付師である佐藤操氏に指導を受けていた経験もあるという。

2019年の第88回全日本フィギュアスケート選手権のときの3人。photo/Getty Images

男子シングルフリー終了直後に記事を寄稿し、羽生結弦選手の「ラジカル・アクセプタンス(Radical Acceptance)」の力について触れてくれた内田医師だが、伝えきれなかった想いを続編として寄稿してくれた。前編では前回の記事で語り切れなかった羽生結弦選手の決断できる力についてお伝えした。

後編では、これからの日本男子フィギュアを牽引する宇野昌磨選手と鍵山優真選手の魅力とメンタルについて、フィギュア視点と精神科医視点で解説する。

年齢差はあるが、互いに信頼関係も築いている。写真は平昌のとき宇野選手を自分事のように称える羽生選手。photo/Getty Images

以下より、内田医師の寄稿です。