2022.02.13
# 音楽

50歳でイギリス移住を決断…布袋寅泰が語る、BOØWY時代から変わらぬ「夢」に懸ける想い

白鳥 純一 プロフィール

――布袋さんがさまざまな夢を実現させていく様子が、ドキュメント映画では描かれています。布袋さんが考える「夢」を叶えるための方法は何でしょうか?

世の中では、「夢」を「成功」という言葉に置き換えがちだと思うんだけど…。俺自身は、「夢」という言葉を「お金」や「成功」を掴むという意味で使ったことは一度もないんですよ。

自分自身を高めながら、大好きな音楽と共に一歩ずつ前に進むこと。これが俺にとっての一番の「夢」だから。

「思い通りの自分になれない」とか、「納得する表現ができない」というジレンマを感じながらも、現在の自分を追い越していくための努力を続ける。「夢」が叶えられたのも、そのおかげだと思いますね。映画では布袋寅泰というアーティストが歩んだ幸運な歴史や、夢が実現する様子が描かれていますが、一方では、さまざまな葛藤を乗り越えてきたストーリーでもある。そういった点にも注目していただきたいです。

 

50歳でイギリス移住を決断 

2021年には、キャリア40周年。今年の2月1日に60歳の誕生日を迎えた布袋さん。節目のタイミングで公開されるドキュメンタリー映画やニューアルバムには、「かつて『Dreamin'』に託した気持ちを、今も変わらずに持ち続けている」というご自身の想いを反映し、『Still Dreamin'』というタイトルが付けられている。

「これからも夢を追い続ける自分と同じように、みんなにもあの時と同じように夢を追い続けていてほしい」と語る布袋さんは、50歳を迎えた2012年に「海外挑戦の夢」を叶えるためにロックの本場であるイギリスへの移住を決断。自らも率先して、その言葉を体現してきた。

ーー2012年にはロンドンへの移住を決断されました。チャレンジを決めた理由や、当時の想いを教えてください。

20代の頃から50代まで、「夢」というメッセージを発信しながらオーディエンスと共に過ごしてきましたんですけど…。ある時、「俺は自分の夢を追い続けているかな?」と自問した時に見えたのが、「どこかで夢を諦め、先延ばしにしてきた自分の姿」だったんです。

『Dreamin'』の頃から変わらずに送り続けてきた「自分らしくチャレンジしているか?」というメッセージをそのまま自分に返してみた時に、「どこか答えに詰まるような感覚」があって。「まだ遅くないかな」という想いで、イギリスに渡ることを決めました。

ーーイギリスではどのような暮らしをされているのでしょうか?

東京のように何もかもがあるわけでなくて、どちらかというと田舎暮らしに近いところがあるので、風流で。家族とのんびりの時間を過ごしたり、“人間らしくバランスの良い生活”が出来ていると思いますよ。それこそ、音楽のことをまったく考えないこともありますしね。実は、東京パラリンピックに参加するために帰国してから、一度もイギリスに帰れていないんですけど、「コロナ禍」の前にはカルチャーが異なる両国の良さや違いを楽しみながら、“デュアルな生活”を送っていましたよ。

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