2022.02.20
# 介護

「知っていたら100万円も損しなかった」…介護する人が見落としがちな「すごい手当」

会社員のユリ子さん(38歳女性、仮名=以下同)は、都内で菓子職人をしていた父の武雄さん(65歳)が脳梗塞で倒れたことにより、突然介護をすることになりました。

そこで一番不安を感じたのは「お金の問題」。自営業だった武雄さんは月の年金が5万円。しかし「通い」の介護費用でも月17万円以上かかる計算で、彼女が途方に暮れたのは前編〈「月5万円の年金」生活の父が脳梗塞に…「介護費用が月17万円」かかると知った娘の衝撃〉でお伝えしたとおりです。

こんな時、少しでも助けになる公的制度はあるのでしょうか。介護施設の経営と、市区町村の介護認定審査会委員をしている私が、介護をされる方が見落としがちな「ある手当」についてお伝えします。

「特別障害者手当」は高齢者も受給可能

皆様は「特別障害者手当」という国の制度をご存じですか? 身体・または精神に重度の障害を有する方に対して、ひと月2万7350円が支給される制度です。

Photo by iStock

「特別障害者手当」という名前の手当だから、「特別な障がい者」のための制度では? と思われるかもしれませんが、受給要件には「高齢者も含む」と明記されています。

・特別障害者手当とは……身体または精神に著しい障害を有する方に対して支給される手当(高齢者も対象)

・申請窓口……お住いの市区町村

・受給要件……20歳以上で、おおむね、身体障害者手帳1、2級程度、及び愛の手帳1、2度程度の障害が重複している方、もしくはそれと同等の疾病・精神障害を有する方

・所得制限……あり ※東京都福祉保健局HPをご覧ください

・手当月額……2万7350円 ※令和2年4月現在
 

高齢者の方だと、重度の認知症やおおむね介護4以上で在宅介護をしているといった方が対象になってくるでしょう。実際に受給するためには、申請と合わせて医師の診断書が必要となります。

ユリ子さんは、この特別障害者手当の制度を知らずに要介護4の父を在宅介護し、3年間で約100万円の受給漏れをしました。その分、武雄さんの預貯金から介護費用を切り崩していたことは言うまでもありません。

SPONSORED