2022.02.13

岸田総理が口にする「労働分配」、このままでは大きな「落とし穴」が待っているワケ

分配率が上がっても、給与は増えない?

“給与が上がっていない”と言われる所以

岸田総理/photo by gettyimages

岸田文雄首相が「新しい資本主義」を新たな政策目標をして掲げて以降、「労働分配率」という言葉をよく耳にする。では、労働分配率とはどのようなもので、分配率が高まれば、給与は増えるのだろうかを紐解いてみる。

国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、20年の民間給与所得者(1年間勤続)の平均給与は前年比0.8%減の433万円だった。新型コロナウイルスの感染拡大による企業活動低迷の影響もあり、2年連続での減少となった。(表1)

表1
 

性別では男性が同1.4%減の532万円、女性が同1.0%減の293万円で、雇用形態別では正規雇用者が同1.5%減の496万円、非正規雇用者が同0.9%増の176万円だった。

平均給与はバブル景気後の97年の467万円をピークとして減少が始まり、リーマン・ショック後の09年に406万円にまで減少した。その後、緩やかに増加傾向を辿ったが、18年の440万円から再び減少に転じている。

20年の平均給与433万円は、91年の447万円を下回っており、これが“給与が上がっていない”と言われる所以でもある。

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