ロシアと手を結ぶことで、中国が強大な「核の力」を手に入れるかもしれない

そのとき日本は岸田政権で大丈夫か

ウクライナ危機が世界を分断?

2月4日公開「ウクライナ危機はキューバ危機? バイデンの『危険な火遊び』の行方」で述べたように、どちらも人類を滅亡させることができる核兵器を持つ、米ロの「対決」が世界の「安全」にとって大きなリスクであることは明らかだ。

銃の操作訓練を受けるウクライナ市民  by Gettyimages

だが、ロシアのプーチン氏だけを悪者にして、「ロシアが攻めてくる!」のような、煽情的な報道が目に付くことには違和感がある。

確かに、ウクライナ周辺にロシア軍が控えているのは事実だが、西側社会を敵に回してまでプーチン氏がウクライナに侵攻するメリットはほとんどない。現在の多くの報道において、その点の分析が行われていないのが気がかりだ。

プーチン氏は、老獪で油断がならない人物だが、「切れ者」であるのは疑いようがない。

我々は、北方領土問題などでその「切れ者」にしてやられてばかりいるし、戦後、冷戦でソ連と敵対した米国の影響を強く受けているから、「ロシアは悪者」との印象を持ちやすい。実際、ハリウッド映画でもロシア(ソ連)は、ナチスと並ぶ「悪者」の定番だ。

逆に、大量の資本を投入されているせいか、ハリウッド映画で「中国」が悪く描かれることはほとんどない。むしろヒーローとして表現されることが多い。

だが、現実には、共産主義中国が世界中から「人権決議」で非難されているのに対して、ロシア(ソ連)は、スターリン時代はともかく、現在では少数民族との軋轢はあるものの「ジェノサイド」に類する非難は浴びていない。

また、プーチンのロシアは「普通選挙」を行っている。もちろん中国では共産党がおぜん立てする「建前の(信認)選挙」しか行われていない。中国の「選挙」がどのようなものであるのかは、大陸化しつつある香港の延長線上をイメージすればすぐに理解できる。

プーチン氏の20年以上にも及ぶ「独裁」の弊害はあるが、共産主義中国に比べれば、ロシアは(あくまで比較の上で)西側の自由主義陣営に近い国だといえよう。

したがって、2020年大統領選挙で「バイデン氏を熱狂的に応援」した、米国メディアの「反ロシア」報道は眉に唾をつけて聞かなければならない。バイデン民主党政権は、昨年12月23日公開「米中は中国恒大債務危機問題のもみ消しを図るつもりなのか?」2ページ目「実は裏で通じている米中?」で述べたように、特に浙江財閥の流れを受け継ぐ江沢民派と極めて親密だ。

 

現在の「ロシアを熱狂的にたたいている米メディア」を見ると、まるで「ロシアをクローズアップして、その陰に中国を隠す」意図があるようにさえ思える。

うがった見方をすれば、北京オリンピックの期間、ロシアに注意を集中させ、中国に対する人権面などの批判を封じ込める意図があるようにも感じる。

もちろん、私はあくまで「日本の味方」であり、中国の味方でもロシアの味方でも無い。だが、バイデン民主党政権とその「取り巻きメディア」による「反ロシア・プロパガンダ」とも思える報道を鵜呑みにするのは大変危険だ。

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