「アメリカの利上げ」と「中国の景気停滞」で世界経済にブレーキ…これから株式市場に起きること

村上 尚己 プロフィール

特に米国では2022年の経済成長に急ブレーキがかかり、当局の想定外に経済成長が下振れる可能性が高いと筆者はみている。このため、2022年の株式市場に対して慎重に考えているが、ECBの政策転換によってより警戒姿勢を強めざるを得ない。

 

中国でも「ブレーキ」

2022年の世界全体を俯瞰すると、米欧だけではなく、中国経済の動向も重要である。米欧では高インフレに対する政策対応により、経済成長率が大きく低下するリスクがある。一方、中国においては、コア消費者物価は前年比で1%台と低位で安定しているので、米欧とは異なり経済成長を高める政策対応が本来可能である。

ただ、2021年に中国においては経済成長にブレーキがかかった。コロナ感染の小さな波が訪れる度に、ゼロコロナ政策が徹底され、経済活動や移動が強く制限されたためである。

そして、米欧諸国と中国との政治的な緊張が高まったまま、北京オリオンピックが開催されている。最近の日本でのメディアでの扱われ方を見れば、オリンピックの商品価値は依然高いし、選手には活躍していただきたいと筆者も考えている。中国でもオリンピックは相応には盛り上がっているのだろう。

ただ、大会を成功させるという政治的なメンツが最重視されているのか、昨年末からのコロナ感染者が増える中で、ゼロコロナ政策がオリンピックを契機に強まったと見られる。実際に、オリンピック開催直前の2022年の春節休暇期間の国内旅行人数は2021年から2%減少、コロナ禍前の2019年と比べれば-25%前後低い状況である。

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