主にインスタグラムで「結局怖いのは人間だよね」というテーマで漫画を描き、55.7万人(2022年2月現在)のフォロワーがいる、ちなきちさん。今までは主にご自身の実体験を中心に漫画を作成していたそうですが、多くの方から「私もこんな怖い体験をしました!」「ぜひエピソードを漫画化してほしい!」という意見があり、現在はエピソードを公募し、漫画化したものを投稿しています。

その中でも反響を呼んでいるのが、子どもを連れて出て行った妻と、原因に全く心当たりがない夫の夫婦のすれ違いの実話を元にした作品『僕と帰ってこない妻』。インスタグラムに投稿するたびに多くのコメントが寄せられています。

家族のためにプライドを捨てた夫

ごくごく普通の夫婦に起きたすれ違いを描いた漫画『僕と帰ってこない妻』。主人公の和樹は「家族サービス」をしっかりするという自称イクメン夫。誰もが羨む円満な夫婦関係だったはずなのに、ある日突然「書置き」を残して妻・雪穂と子供が出ていってしまいます。思えば雪穂と和樹の関係性に変化があったのは、雪穂の妊娠が判明したときからでした。

『僕と帰ってこない妻』#18より。漫画/ちなきち
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妊娠判明当初の明るく前向きな生活は続かず、雪穂のつわりが始まったことで二人の生活が一変します。特に雪穂は「切迫流産」と診断され仕事を休まざるを得なかったたことで職場の風当たりも強くなり、退職せざるを得なくなってしまいます。

インスタグラムに投稿した際のコメント欄では、この夫婦の仲がなぜこじれてしまったのか予想する方がたくさんいました。というのもこの時点での和樹はちゃんと雪穂のことを想っている。不器用ながらも一生懸命やっています。雪穂もまた、体調の悪さと職場とで辛い思いをしながら必死で耐えている。

前回も述べましたがこの夫婦の間で足りなかったのは「会話」。相手がどう思っているか、何をしてほしいのか、言葉にしなければ伝わりません。お互いに一生懸命だけれど、外れたレールを戻そうと相談をしていなかった。お互いに歩み寄る努力が足りなかった結果、雪穂が家出をしたのではと予想する声が多数でした。

仕事に対して後ろ向きだった和樹も一家の大黒柱になったことで、責任感から嫌な仕事にも向き合うようになります。納得がいかないことにも頭を下げ、嫌いな上司にも媚びを売って……。和樹の心境にどういった変化があったのでしょうか。

それでは続きをご覧下さい。

漫画/ちなきち