ちなみに、メディセーブやメディシールドライフは、風邪などでは使うことができず、自費となる。
メディセーブは、医療費として使わなければそのまま資産となるわけだから、病気にならないよう健康維持に努めざるを得ない。そして、メディシールドライフは、任意加入だが、年々医療費が高額になっているため、ほとんどが加入しているという。
アメリカの場合
そして、コロナ禍で口座数を増やしているのが、アメリカのHSA(Health Saving Account)である。
国民皆保険制度がないアメリカでは、民間の医療保険プランの一つに組み込まれる形で、医療貯蓄口座をのしくみが提供されており、雇用主が提供する民間医療保険プランのうち、高免責医療保険の加入者にHASを開設することができる。
本人だけでなく雇用主や家族も拠出が可能で、本人による拠出は所得控除となり、口座資金の運用益と医療費として引き出した分も税金がかからない。
さらに、注目は、HSAの医療費として使わなかった金額を投資に回すことができる点だ。
65歳以上になれば、医療費以外の引き出しがペナルティ課税(通常は20%課税)の対象外となるため、リタイア後に向けた資産運用の側面からニーズが高まっているという。